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田牧一郎のカリフォルニア稲作便り

「農業の将来」をテーマに行なわれたアグテック’98

カリフォルニアは、昨年末からの観測史上最多と言われる降水量や4月から6月末まで続いた低温でいつもとは違う気象に農業者は戸惑っています。すべて「エルニーニョ」のせいにしていますが、今年春から天候の不順により雨によって流されたり冠水によって腐ったもの、雨のため作付けが遅れ収穫量が下がったものなどで、カリフォルニア全体で総額4億ドル(560億円)を越える農作物の被害があったと州農務省から発表になりました。
 カリフォルニアは、昨年末からの観測史上最多と言われる降水量や4月から6月末まで続いた低温でいつもとは違う気象に農業者は戸惑っています。

 すべて「エルニーニョ」のせいにしていますが、今年春から天候の不順により雨によって流されたり冠水によって腐ったもの、雨のため作付けが遅れ収穫量が下がったものなどで、カリフォルニア全体で総額4億ドル(560億円)を越える農作物の被害があったと州農務省から発表になりました。

 特に今年のサクランボは史上最悪の生産を記録してしまったと発表されましたが、コメにも影響がでています。

 平年4月には降り止む雨が5月になっても降り続け、特に5月末にまとまった大雨となり、播種準備作業が大きく遅れ、結果的に種まきを諦めた水田も少なくありません。

 3月時点での作付け予定面積は、昨年を若干上回わる数字が伝えられていましたが、実際に作付けができたのは昨年実績の10%減の約45万エーカー(約18万ha)と見られています。収穫量は秋にならないとわからない話ですが、決して多くは期待できないと言うのが試験場の先生方の意見で、播種の遅れが収量に影響するであろうとのことです。

 平年は5月上旬に最盛期になる播種作業が、今年は多くの水田は5月下旬の播種を余儀なくされて、だらだらと6月中旬までかかってしまったところもあります。

 6月に入ってからの稲の生育は順調に進んでおりますが、コメ産業関係者は収穫ができるまで良い天気が続くことを祈り続ける事になります。

 今回は6月末に行われたイベントの紹介をいたします。予定していました先月の続編であるマーク・マシューズ氏の紹介(コメ作り編)は次回にいたします。

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