ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

村井信仁の作物別・畑作野菜経営機械化講座

たまねぎの管理作業

北海道と都府県の農業の違いは何かと問われると、面積規模が第1にあげられる。技術的な違いはとなれば、この面積規模に関係するが、除草法である。北海道は除草にカルチベータを用い、手取り除草の場合でもホーを使用する。これが都府県にはあまり見当たらない。
 北海道と都府県の農業の違いは何かと問われると、面積規模が第1にあげられる。技術的な違いはとなれば、この面積規模に関係するが、除草法である。北海道は除草にカルチベータを用い、手取り除草の場合でもホーを使用する。これが都府県にはあまり見当たらない。

 都府県の場合は、大雨が降る名目で比較的高畦栽培が多い。ビニールフィルムマルチ栽培が発達していることから、除草に対する考え方の違いも感じる。

 さて、たまねぎを栽培するについては、平畦栽培であり、省力化を目指そうとすれば、都府県も北海道の技術を参考にすべきである。

 たまねぎも例に洩れず、除草剤が使用できるようになってから除草は大幅に省力化された。しかし、近年は除草剤一辺倒は多分に問題を含むとして機械除草を加えるようになっている。

 機械除草の基本は「草を見ずして草をとれ」である。これは「草が出てから除草に着手するのは愚である」ことを指している。つまり、雑草が発芽して、子葉を展開したときには、根も地中深く入り、かなりしぶとくなっているものである。これを潰すには、切削するか、深く根を掘り起こすしかなく、それだけ手間を要する。それでは遅いというのである。

 何事によらず適期に作業することが大切である。雑草が土中で休眠があけ、萌芽を開始するこの時期は、何の抵抗力もないものである。そこで土壌の表面をスプリングタインなどで軽く撹土するだけで雑草は定床できなくなる。撹土によって土壌が乾燥すれば、そこで枯死してしまうものである。これを数回繰り返すことによって労せずにほとんどの雑草を退治できるのであり、合理的である。盲除草とはこのことを指している。

 軽しょう土であれば、スプリングタインでも充分であるが、たまねぎはどちらかと言えば、地力のある沖積土に栽培されることが多い。とすれば、細い爪を用いることになる。確実に土壌の表層部に切り込みを入れ、撹土すればよい。

関連記事

powered by weblio