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編集長対談

食わんがため、そして生きんがために働いてきて―

現在の日本の農業が歴史的にどう成立してきたのかを考えた時、農地改革を含め戦後の政策、あるいはその時日本人が占領軍によって植え付けられた考え方が未だに影響をしているのではないかと思うのです。
敗戦の重み


昆吉則(「農業経営者」編集長) 現在の日本の農業が歴史的にどう成立してきたのかを考えた時、農地改革を含め戦後の政策、あるいはその時日本人が占領軍によって植え付けられた考え方が未だに影響をしているのではないかと思うのです。これは農業だけでなく日本全体の問題であるとも考えます。まず、農業や小売業という枠組みにこだわらず、そういったことに関してお聞かせ頂ければ。

清水信次((株)ライフコーポレーション代表取締役会長兼社長・日本スーパーマーケット協会会長) 日本は、あの大事な戦争に負けてしまってね。やらないに越したことはなかったが、やらなければどうなっていたかとも思いますね。あれほどの陸軍や海軍を抱えていて、国が食っていけたかどうか大問題だったでしょう。しかし、負けて明治以来持っていた日本人としてのプライドを失ったのもつらいし、敗戦国というレッテルを張られたのもつらいことです。これからは戦などないでしょうから、永久に敗戦国ですよ。よその国、特にヨーロッパの国々は、お互いに勝ったり負けたりしているから、負けたというのはその一時期の現象であって恥ずかしいことではないわけです。日本は建国以来、よその国とまともに戦わず、負けたこともない、占領されたこともなかったのに、それがやられてしまって、その重みが民族の歴史の中で続いていくかと思うと、つまらん話しだと思いますね。もう一回どこかで勝たなければだめかな、といった思いがありますよ。他方、此の国では国家総動員法を作って、国を挙げて戦の準備をして戦って負けたのに、その時の国家総動員法の決めごとや制度が未だに続いているんですよね。

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