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作物別経営研究

タマネギ ~府県での移植・収穫作業の機械化が課題~

【北海道―短期間での栽培を最大効率にするための機械化】

 タマネギの栽培は、北海道を中心とした春播き栽培と、佐賀県や兵庫県淡路島といった府県の産地を中心とした秋まき栽培とがある。

 北海道では道中央部を中心にタマネギ栽培が行われているが、その辺では融雪水が乾いて作業ができるようになるのは4月20日ごろからである。その前にハウス内で苗を育て、圃場作業ができるようになったら一気に移植作業に取りかかる。北海道の秋は短い。天候が不安定となる前に収穫を上げなければならず、まだ天候のよい9月の収穫となる。

 府県に比べ北海道では、栽培期間が1ヶ月ほど短い。ハウス内では何度も剪葉し、茎を太くして強い苗を作り、移植後すぐに活着し育つようにする。もちろん移植作業も広い面積をすばやく行えるよう機械作業が大半だ。

 タマネギの移植方法には、テープ苗、紙筒苗、成型セル苗、型枠苗とある。北海道ではテープ苗の時代が長く続いたが、現在最も普及しているのは、作業の簡便性からも成型セル苗となっている。みのる産業(株)の国定さんに伺ったところ、北海道では7割のシェアを持っているとのことである。セル苗の場合、テープ苗と異なり選苗しながら植え付けるということができない。つまり、このシェアの裏には、非常に高い発芽率が保証された種苗が使えるという前提がある。以前は約90%ほどであった発芽率は、現在約95%となっており、特にセル苗の普及が進んでいる北海道では97%の発芽率が求められているという。

 北海道におけるタマネギの収穫方法は、大別すると(1)根切り→堀取り・茎葉切断(タッパ・ディガ)→収穫(ピックアップハーベスタ)、(2)根切り→堀取り→収穫→茎葉切断の2通りで、お話しを伺った川眞田さんは前者、伊藤さんは後者の収穫方法を採用している。

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