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土壌別経営診断 うちの土ではどう作る? 総集編

水田土壌の特徴と灰色低地土

前回に続き、日本列島に分布する土壌の中で、広面積を占める土壌について考えていきます。今回は水田土壌として多く見られる灰色低地土と水田の特徴についてです。
 前回に続き、日本列島に分布する土壌の中で、広面積を占める土壌について考えていきます。

 今回は水田土壌として多く見られる灰色低地土と水田の特徴についてです。

 先に水田の特徴から話を始めていきます。 畑での連作は何かと生育障害が出て、同じ作物を連続栽培し続けることは大変です。

 その点で、水田での稲作は毎年繰り返しても、その生産力が落ちることはありません。

 その原因をよく考えてみることで、水田についてだけでなく、畑での連作障害克服のカギが見つかるかもしれません。

 まず、水田には灌漑のため、年間を通じて多量の水が供給されます。

 10aあたり100万リットルの灌漑水が供給されていると言われており、当然この灌漑水中には様々な作物に吸収されやすい有効成分が含まれています。

 これを表―1に示します。

 この数字から計算すると10aあたり、炭酸カルシウムで22kg、塩化カリウムで2.3kg、珪酸で19kgぐらいの資材が毎年水田には自然に施用されていることになります。

 これが、上流域に新しい時代の火山群などがある河川流域では、珪酸分は更に多くなり、10aあたり50kg程度、これはケイカル12袋分にもなります。

 この数字を見て、ケイカルを入れることに疑問を持つか、そうでないかはその人の判断です。

 この灌漑水のことで言いたいのは、毎年無機質資材が入れられているということです。

 そして真夏には、水田の水の中に緑藻類が繁殖し、光合成により有機物を生産供給し、しかも畑では、夏の高温期に必要以上の有機物分解が進んでしまうことから、どうしても土が痩せてしまいます。

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