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作物別経営研究

ブロッコリー ~売る努力の時代~

ブロッコリーはキャベツ類に属する。キャベツ類の中で最も原種に近いとされるケールは、地中海沿岸にその起源を有し、ギリシャ人によって紀元前600年ごろには栽培作物となっていたようだ。このケールから葉が発達し結球したものがキャベツであり、茎が発達肥大したものがコールラビ、蕾(花蕾)が肥大したものがブロッコリーであると言われている。カリフラワーはブロッコリーが白化したものである。
【「緑黄色野菜」の王様】

 ブロッコリーはキャベツ類に属する。キャベツ類の中で最も原種に近いとされるケールは、地中海沿岸にその起源を有し、ギリシャ人によって紀元前600年ごろには栽培作物となっていたようだ。このケールから葉が発達し結球したものがキャベツであり、茎が発達肥大したものがコールラビ、蕾(花蕾)が肥大したものがブロッコリーであると言われている。カリフラワーはブロッコリーが白化したものである。
 ブロッコリーの中にも紫や黄緑色のもの、カリフラワーの中にも黄緑や緑色のものがあり、その区別も国によって違いがあるが、日本ではブロッコリーは「緑」カリフラワーは「白」と区別の仕方はシンプルだ。紫色のブロッコリーがアメリカのスーパーなどには並べてあるが、日本ではまず見かけない。

 日本で消費量が伸び始めたのは、カリフラワー、ブロッコリーも共に戦後のことである。まず、カリフラワーの消費量が高度経済成長の時期に伸び始めた。カリフラワー消費量のピークは1985年で、その後減少し現在ではピーク時の半分となっている。一方ブロッコリーの消費量が伸び始めたのは、80年代に入ってから。92年にはカリフラワーを追い越し、今や食卓に頻繁にのぼる野菜の一つとなっている。

 栄養面では、ブロッコリーがカリフラワーを完全に凌いでいる。ブロッコリーには、ビタミンA、B、C、E、K、U、カリウム、リン、マグネシウム、亜鉛、葉酸、植物繊維など現代人に必要なビタミン、ミネラルが豊富に含まていて「緑黄色野菜の王様」と呼ばれることがあるくらいだ。ビタミンC含量はレモン汁の約3.5倍と野菜の中ではトップクラスである。ビタミンKはカルシウムの代謝を促し、ビタミンUは胃腸を保護する。

 食べるときには、前処理もなく、調理方法もお湯でゆでるだけといたって簡単。肉料理にも合うしサラダと組み合わせることもできる。「健康志向」と「調理の簡便さ」は現在、野菜のキーワードのようになっている。ブロッコリーはその傾向にしっかりとはまった野菜だと言えるだろう。現代の若者が好きな代表的な野菜の一つとなっている。

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