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新・農業経営者ルポ

私が売るのは、イチゴではありません

「新規就農」から10年目の遠藤健二は、最高品質のイチゴを栽培する生産技術者である。しかし、遠藤は「生産者」と呼ばれることを嫌う。彼はイチゴではなく遠藤オリジナルの「商品」を作っているからだ。加工品ではなく、イチゴそのものでいかに「商品」を企画するか。そこに遠藤の農業経営者としてのセンスが示されている。取材・文/昆吉則 撮影/編集部
非農家出身の新規就農者が最高レベルのイチゴ生産者に

 本誌2月号の裏表紙、国立ファームの広告「農業改革・国立ファームNEWS」を覚えておいでだろうか。紅白のイチゴの写真とともに、同社が12月から新宿の高級デパートでホワイトイチゴを販売開始した旨の紹介がなされている。小売の初値は紅白18粒入りで8400円とある。国立ファームに問い合わせてみると、その後も連日完売の人気商品になっているという。このホワイトイチゴの生産を担当しているのが、今回紹介する遠藤健二である。

 遠藤は、楽天の様々なイチゴ販売部門で売れ筋ランキング第一位の座を維持している人物でもある。非農家の出身で、いわゆる「新規就農者」だ。そんな遠藤が、「就農」から約10年目にして最高レベルのイチゴ生産者になり、商品開発やマーケティングにおいてもリードしているのである。

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