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特集

農家の給与

給与額よりも、あげ方が大事!? 農場スタッフから見た給与とは

 スタッフにもっと給与をあげたい――そんな想いを抱く経営者も少なくないだろう。だが、スタッフ自身は給与についてどう考えているのだろうか。額だけみれば少ないとはいえない給与を稼ぐ、現役農場スタッフ2名に話を聞いた。


【出来高性なら、やり甲斐も出る】

Hさん
年収/約240万円
20代/女性京都府/露地野菜ほか

 いまの農場に転職して手取りが10万円から18万円に大幅アップした。ただ、以前は社宅に食事付き。諸事情あって今の農場に転職したが、都市部から離れていて住居に選択肢が少なく、かなり高い家賃のマンションに入居せざるを得なかった。食費や場所がら必要になった車のローンなど支払いが増えた分、手取りの給与が増えたからといって自由に使えるお金が増えたわけではない。

 といっても、給与は生活に困らない程度いただければ十分。それより問題なのは、以前勤務していた農場ほど仕事にやりが見出せないこと。以前の農場では、仕事の中で私なりに目標をたて、実現していこうと頑張ることができた。家族経営で全体が見えたこと、お客さんと接する機会があったこともやりがいを感じさせてくれていたように思う。規模が大きく組織としての仕組みもできている今の農場には、これが会社なのかと感じることもある反面、上からの指示でただ手足を動かしているだけのようで窮屈さも感じている。社長の目標と実際の経営が一致おらず、何のための作業なのかいまひとつはっきりしない。好きな農業を仕事にできているだけで十分だと自分を納得させるほかないのかもしれないが、できれば目標に向かってやりがいを感じながら仕事をしていきたい。例えば、ボーナスが出来高性なら、自分がしたことの成果も実感できて、働く姿勢もかなり変わるような気がする。


【給与がいいだけでは続かない】

Tさん
年収/約350万円
30代/男性甲信越地方/果樹

 給与は、夏場と冬場で若干変動する仕組みで、月給にすると平均20万円ほど。研修生になったばかりのときには16万円ほどだったが、その後社員になって以来、毎年ある程度の昇給もある。結婚や出産などといったこちらの生活の変化も社長が見てくれているのか、そうした節目でも昇給している。ボーナスも年2回出ていて、仕事の成果がその額に反映されているようでモチベーションもあがる。給与についてこれといって不満はないが、将来のことを考えるようになり、農業に退職金がないことが気になりだした。いまは共働きをしていて生活に困るようなことはないが、自分だけの収入で家族を養っていけるほどでもないだけに、なんとか今のうちに貯金をしておく必要性を感じている。

 ただ、自分の実感や辞めていったスタッフをみてきた限りでは、仕事を続ける上で給与は一番重要な要素とは言えないような気もしている。辞めていく人には、農場や経営者との相性の問題で辞めていくケースが多い。自分自身も給与がよければそれで満足かというとそうでもない。むしろ、そのほかの要素でこれまで続いてきた気がする。うちの社長はそんなところもしっかり考えてくれていたのだろう。もちろん昇給は大歓迎だが……。

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