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特集

農業補助金をもっと知ろう!~その仕組みとカラクリ~

 その担当者に、「この補助金は経営努力をして、農家のために土壌診断をしている業者の足を引っ張るだけではないのでは」と質問を向けました。「そうですね、(農業協同組合連合会の)ランニング費用は安くて済みますからね」と他人事のように感想を述べていました。


農業補助金QアンドA

 本誌メルマガで、読者に補助金に関する質問を募集した。素朴な疑問から、実際の悩み、制度への問題提起まで、土門剛と編集部が応える。

Q1:全農家対象の農業補助金はおかしい。農協利用の農家は、ほとんど兼業あるいは農地放棄農家、それに自家用栽培農家であり、単なるバラマキに過ぎない上、日本農業の再建にマイナス効果しかないように思う。補助金を配布するならば、低所得の専業農家に配るべきではないですか?

A1:業補助金は、真に日本農業の背骨はいこつとなるべき生産者に集中すべきです。それが納税者の考えでもあります。心ある農水官僚も、同じ思いを抱いているようではあります。しかし現実は、渥美清の「男はつらいよ」のせりふのように、政治家や農協との板挟みがあり、官僚自らの生き残りのためにも零細規模農に手厚い補助金を気前良く出すしか術がないというのが現実です。(土門剛)

Q2:20年前、後継者に移譲したときから農協を離れ自立販売に踏み切りました。当時ハウスやクラー防除に対し、90%近くの補助金があり、県や普及所に申請しました。すると、地元の町役場の産業課に申請してくださいと言われ、役所に行くと農協に一括委託してるからと言われ、農協は組合員でないと扱えないとけんもほろろでした。税金はきちんと納入してるのですが、縦割り制度が癒着して、結局、補助金はいただけませんでした。銀行から融資を受け、自己資金で購入しました、今もその制度は残り、県と農協が連携し一般農家が無視されてます。補助金制度は賄賂の巣窟で、やる気の農家をいたずらに叩いてるように思いますが、そもそもそのような補助金のあり方の是非はどうなのでしょうか?

A2:今から10年ほど前に、関西地方でこんなことがありました。農協だけに補助金が渡るのに怒ったある人は、「あいつら(農協のこと)は、税金も満足に払っていないのに、補助金を独り占めするのは絶対に許せん。こんな不平等を国が放置する限り、俺は税金を払いたくない。あいつらだけに補助金を出し続けるようなら、自分の納税分は法務局に供託したい」と、なんと、税務署に文句をつけに言ったのです。門前払いにされると思っていたら、その業者の言い分に耳を貸した税務署員が、その場で県庁と農政局に電話をして善処を強く求めたというエピソードが本当にありました。その税務署員の行動、なかなか大岡裁きのようなもので、実に納税者国民の共感を得ること必定ですが、悲しいかなこのような公務員が、この国に少ないことがニッポンの悲劇でもあります。

 余談はさておいて、岡山県では、農政部長が農協中央会・会長に天下っていることをご存知でしょうか。農政部長が農協組織に天下ってはいけないという法律はないようですが、通常の常識感覚では、県幹部が天下りすれば、お馬鹿な役人は、先輩に続いて農協組織に天下ろうという邪心を抱き、ニッポン農業のことなど関係ねぇ~とばかりに、農協組織に補助金を湯水の如く垂れ流し続けるのであります。このような悪弊を改めるには、官僚が支配する政治体制を打破するしかないのですが、いかんせん政治家はもっとひどい質なので、ここは真っ当な官僚の出現に期待するしかない、というきわめて厳しい政治情勢があることを忘れてはなりません。

 こうした情勢を打破するために、地方分権で物事が解決すると思っていたらそれも大間違いです。地方分権になれば、都道府県や市町村は、農協組織の御用承り係りになってしまうだけです。(土門剛)

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