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過剰の対策、欠乏の克服

土壌分析では測れないカリ成分

土壌や肥料、植物栄養についての知見を持つことは、栽培を生業とするものにとって重要なことです。これに加えて、病虫害と農業気象の知識も備えておけば、日々の仕事にさらなる探究心を持って取り組むことができるはずです。
カリの語源は、錬金術が見つけた「植物の灰」

 土壌や肥料、植物栄養についての知見を持つことは、栽培を生業とするものにとって重要なことです。これに加えて、病虫害と農業気象の知識も備えておけば、日々の仕事にさらなる探究心を持って取り組むことができるはずです。といっても、今回のテーマであるカリについては、肥料の主要成分であるとはいえ、そのほとんどが水溶性の無機成分として含有されているものなので関心を持ちにくいことでしょう。しかし、カリの土中での動きや蓄えられ方を把握することには大きな価値があります。この機会にぜひ知っておきましょう。その前に、カリの語源が面白いのでそこから紹介していきたいと思います。

 はるか昔の古代エジプト時代には、現代化学のご先祖様にあたる錬金術が盛んに行なわれていました。これが繰り返される中で、植物を燃やした後の灰を水に溶かすと特別な働きを持つことが発見されます。この働きは、アラビア語で「植物の灰」を意味する言葉で呼ばれました。その言葉とは、現代の私たちも使っている「アルカリ」です。植物の灰には、無機態のカルシウム、カリウム、マグネシウムなどが含まれているため、水に溶かすとアルカリ性を示す、というわけです。

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