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「毎回毎回、無知で無垢な意見にはウンザリさせられます。それほど危機感を覚えるのなら、今日から多種のGM作物2000万tの輸入を禁止しますくらいのことは言えないのですか? 道産の農産物を増やす能力がなくて、その結果、食べるものがなくなっても、あなたたちが責任を取ってくださるのですよね? よろしくお願いたします」ってなことを言ったと思う。反論もなく参加者は黙ってうなだれて聞いていた。
同10月30日には同じようなGMOの意見交換会が札幌で行なわれた。この日はそばの収穫が予定されていたので、隣町の生産者がやはり傍聴者として参加することになった。
年間積雪が5mを超え、200万の人口を維持して、交通環境をある程度維持できる都市は世界でも札幌だけである。モスクワは寒いが、積雪は札幌よりは明らかに少ない。五大湖東部では雪は多いが、人口は30万人にも満たない都市ばかりでニューヨークの人口はモスクワ並みだがやはり雪は少ない。
72年には東京よりも15年以上早く無人改札化され、うるさい鉄車輪から静かなゴム式車輪の地下鉄を導入した革新的な都市でもある。よって人間も無駄に革新的な人たちが多い。
札幌の意見交換会の話に戻ろう。内容は先の室蘭と同じで、過去10年間、全く進歩の欠片もないことは、無駄に革新的な人たちが消費者団体の活動にも一生懸命だということでもある。ただこのような左翼団体の団結力は一枚岩ではない。ある消費者団体がGMOに反対と言えば、似たような組織も「はんたーい!」とは言うが、彼らが一致団結して行動することは稀である。
別に不思議なことではない。社会主義を含めた、いかなる国の核実験に反対の原水禁と共産党系で思想を同じくする「核実験は安心ですよー」の原水協の例からもGMO反対派の末路を見るようなものだ。
傍聴者であるはずの私と同じ年代の南幌町の生産者はオレにも発言させろ!と手を挙げたそうだ。そして、彼はこう言い放った。
「それほど安全性に疑いを持っていて心配だー、心配だーと言うんだったら精神内科に行ってカウンセリングを受けたら良いのではないか?」
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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