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実際の分析は、まず、風乾してコーヒーミルなどで粉砕した堆肥1gに2%クエン酸溶液50を加えて1分間振り混ぜた後、精製水にて希釈して10倍液、100倍液にする。PK試験紙は100倍液に、N試験紙は10倍液に浸し反応させる。アンモニア態窒素の検出には、10倍希釈液に炭酸ナトリウムを約10mg添加後、試験紙を浸して、30秒間上下に振る。先端の呈色を比色表と比べ、換算表に従って測定値を求める。
施肥設計の精度アップに有効
後藤教授が懸念するのは、堆肥散布後の施肥設計の精度である。現状、多くの圃場では、堆肥の成分を考慮した施肥が行なわれていないという。肥料価格の高騰や耕畜連携の普及など、堆肥の活用が広がっているが、品質は千差万別だ。成分を知らずに大量に投入すれば、作物栽培にマイナスの影響を与えかねない。
堆肥に窒素分が残っていれば、窒素肥料は少なくて済む。さらに、堆肥にはリン酸やカリウムが多く含まれているため、作物の品目によっては堆肥だけで十分な量を補給できるケースも少なくない。リン酸、カリウムが足りていれば、窒素の単肥施肥という選択肢も考え得るのである。リン酸・カリウム過多を避けるためにも、現場で行なえる堆肥の簡易分析は有効な方法だろう。
現在、商品化に向けた準備段階で、3月14日に開催予定の「全国土の会」にて披露される。 (加藤祐子)
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