ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

イベントレポート

第3回インファロー技術研究会/農村経営研究会/2015年度土を考える会 総会・研修会

第3回インファロー技術研究会 農村経営研究会2015年第1回定例研究会「なぜイタリアの村は美しく元気なのか」 2015年度 土を考える会 総会・研修会 北海道・中央支部 関東甲信越 東北 中国四国

第3回インファロー技術研究会

ポテカル編集部(当社内)は2月27日、主催イベントの第3回インファロー技術研究会を北海道帯広市のホテル日航ノースランド帯広で開いた(協賛:シンジェンタ ジャパン株式会社)。当日はあいにくの天候で遠方からの来場予定者に欠席者も出たが、この技術に関心のある生産者ら100人余りが集まり、日本での取り組みの現状に耳を傾けた。
これに関連する内容として、本誌2015年1月号の「独断注目商品REVIEW」で株式会社やまびこの植溝内土壌散布機を取り上げている。そこでも触れたが、植付時植溝内土壌散布を意味するインファロー(in-furrow)なる技術が日本に紹介されてからまだ日が浅い。この使用時期・使用方法での日本における農薬登録が取得されたのは4年前の11年10月のことになる。もちろん、当時は国産機が存在せず、その開発を呼びかけるためにインファロー技術がテーマのバレイショ栽培技術セミナー(第1回の位置づけ)を12年12月に催した。それから2年、試作機は2年間の現地試験を経て、昨年12月に発売された。
今回のセミナーではまず、機械の共同開発を行なったシンジェンタ ジャパンのソルーションディベロップメント部北海道担当の平田明靖氏から「インファロー技術の開発経緯と今後に向けて」と題した講演があった。興味深かったのは薬剤の適用拡大のほか、現状の登録で対象としている黒あざ病と同じ病原菌ながら菌群の異なるものが他作物で発生しているという報告だ。
話が前後するが、やまびこの機械はジャガイモのインファロー専用機ではない。同社の発表者である国内営業本部営業部防除機械課の佐藤広志氏からはこんな開発の意図が語られた。
「薬液タンクをトラクターの前方に設置するのは既存の機械に取り付けることが主眼にある一方、散布装置と一体型ではなく、別にすることでポテトプランター以外の作業機への展開を見越したことによる。今回のポテトプランターへの装着はメーカーや2畦機、4畦機を問わず、あらゆるものへの対応を考え、蛇腹管を鉄材のフレームにはわせて散布ポイントまで持っていく構造にしている」
機械には汎用化の可能性がある。前述の病害に関して農薬メーカー他社を含めた農薬登録につながれば、インファロー技術がより普及しやすくなると考えられた。
なお、詳細は『ポテカル』2015年4月号の特集をご覧いただきたい。誌面ではほかに、シンジェンタUK社のマーク・ブレン氏からの寄稿「より良いジャガイモ生産のためのアミスターインファロー」とJAめむろの営農部農業振興センターの柴田秀己氏による「馬鈴しょ栽培に対するインファロー処理効果確認」を掲載している。   (永井佳史)

関連記事

powered by weblio