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【今年の市場相場を読む】
目に見えて変化し始めたイモ類需要 サトイモ/ナガイモ/サツマイモ/ジャガイモ類
- 第225回 2015年05月27日
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サトイモ
入荷減でも有望食材、確実に増えている加工・業務用需要
【概況】
東京市場のサトイモの入荷は、この20年で数量が2万t弱からほぼ半減、単価は23%も安くなった。市場への入荷状況だけを見ていると、衰退している品目かのようだが、総菜関係では幕の内弁当には必ず入っているし、東北を中心とした「いも煮」の習慣やイベントはますます盛んになっている。小売店では土付きで売られ、調理の下ごしらえが面倒くさい品目の代表格ながら、むしろ有望品種だと言っていい。
【背景】
「いも」といったらサトイモのことを指す地域は案外少なくない。サトイモが好きな人は多く、サトイモ料理は欠かせないのだ。かといって中国からの生鮮品の輸入は5000t程度(全体)に過ぎない。ところが、冷凍品は4万t近くが輸入されており、すでに味付け調理として輸入されているサトイモはさらに1万t以上あるといわれる。一般家庭では国産を使うかもしれないが、加工・業務用は中国産が圧倒している。
【今後の対応】
サトイモの需給関係から、地元で生産を振興、導入しようという動きは全国にある。家庭用を意識したものだが、最も安定した加工・業務用に「国産の生鮮」の付加価値をどう訴求するかがポイントだ。きぬかずきなど、早生種を意識した独特の料理や、サトイモの仲間であるエビイモやタロイモ、タイモなどは、日本独特の品種と調理法とで愛されている。面取りしてぬめりを取り、上品な味付けをした“和食”としてのサトイモは、むしろマイナーだ。
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