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今年の市場相場を読む

目に見えて変化し始めたイモ類需要 サトイモ/ナガイモ/サツマイモ/ジャガイモ類


【今後の対応】
とくにこれまで“甘いイモ”が少なかった東南アジアでは、サツマイモも香港などで注目されている。日本種への評価も高まっているとはいえ、ベニアズマで十分においしい。九州からの輸出もあるが、ベトナムなどに品種を持ち込み、安いコストで現地生産されている。日本の “蜜いも”をわざわざ輸出することもないし、現地では高すぎる。サツマイモは、ベニアズマに代表される焼き芋が当分の間は国内の小売店の売れ筋商品である。

ジャガイモ類
米国の港湾ストがもたらした新現象、商品、メニューの多様化が一気に

【概況】
東京市場のジャガイモ類の20年は、年明けから九州産の秋作ニシユタカ、長崎産の新ジャガのピークは4~5月、6月になると静岡産の男爵薯、8月以降が北海道の季節となる。平均単価がほぼ変わらないのもホクレンなどの大型産地が価格調整するからで、入荷数量が2割以上減ったのは輸入されている冷凍・乾燥ジャガイモが増え続けているからである。国産の生鮮が80万t、輸入品が60万tという時代だ。

【背景】
昨年から面白い現象が起きている。春ごろから始まったアメリカの港湾労働者のストが、生鮮品だけでなく、冷凍品などの輸入にも大きな影響を与え始めていることだ。このストは、冷凍品でもリスクヘッジを考えなければならないという状況を生んだ。その結果、ローソンでは一部の(調理)ポテト商品をベルギー産に切り替えた。また、サブウェイなどは一気に輸入ポテトをやめ、国産に切り替えてしまった。ストが差別化の動きを誘発した。

【今後の対応】
大きな意味での品種構成の変更はないが、インカのめざめを差別化メニューにする動きや、ジャパンポテトによるシンシアなどが小売店に定着しつつある。ジャパンポテトは、供給に切れ目を作らないように、複数の品種ごとにリレー産地を全国に作ろうとしている。シンシアはその第一号だ。スーパーの総菜売り場などではポテトサラダ用としてキタアカリやホッカイコガネも定番化する現象が生まれている。調理提案でおいしさ訴求が必要な時代だ。

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