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奥山 会計ソフトはクラウドサービスのアプリが出ていますよね。そういったサービスを見ると、世の中の考え方が本当に変わりましたね。
濱田 私がかつてノートPC用のGPSガイダンスソフトを作っていたときは、米国のトリンブル社が提供する自動操舵も含んだオールインワンなシステムに太刀打ちできませんでした。こちらはソフトをひとりで作っていたので、GPSガイダンス機能だけで手一杯、自動操舵までは手が回らなかったわけです。でもこれからの時代、複数のアプリや機械が連携できれば自分の一番得意なところだけを提供したら、後は使う側で組み合わせてもらえばいい。それは得意分野に集中できるということでもあるし、苦手なところはやらなくていいということでもあります。
奥山 システムが最初にあって、自分に合うトラクターやコンバインを経営者が選べるというのがベストではないでしょうか。
結城 たとえばスマートフォンみたいに、最低限の機能が入っていて、必要なアプリをダウンロードして、オリジナル機をつくるみたいに。
濱田 本当の意味でのスマート化っていうのは、そういうことだよね。必要なものは後から追加できて。
奥山 既に海外製のトラクターはそうなってきていますね。オプション設定が豊富にラインナップされていて、使いまわしの利くコントローラーでそこから指示できるようになっているでしょう。
濱田 もう一歩進むと、農作業自体もクラウド化するんじゃないかと思うんですね。農作業の年間計画をアップすると、それに沿ってトラクターがどこからかやってきて、作業をやって帰っていくという風にね。
結城 面白い! 日本全国で機械を引っさげて、南から北に巡業をかけていくイメージですよね。
濱田 それを最適化していくと、年間、トラクターが300日以上稼動することも可能になったり、そもそも、自分で機械を買わなくてよくなるでしょう。
結城 だったら、3000万円のハイスペックな機械だって全然あり得ますね。
奥山 この日に何台来てねって言うと、そのトラクターの作業請負をしているプロが来て、トラクターはその圃場に入った段階で最適な仕事を始めてくれるという風にね。
濱田 自動操舵で動くとすると、オペレーターは機械に乗らず、機械を回送して走りまわるだけになるかもしれない(笑) そうなると農業機械の販売方法も変わるでしょうし、作業に対してお金を支払うだけで修理代を持つ必要もない。
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