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土門「辛」聞

玉砕覚悟か!? 集落営農をストップできない農水省の悲劇

画竜点睛を欠くというか、先月号の当コラムでミスをやらかした。38ページ、上から3段目、右から4行目。ひとめぼれの価格について、「昨年産の仮渡金は1万1800円。今年産は1万3000円」と書いたが、正しくは「昨年産の仮渡金は1万1800円。今年産の概算金は1万1300円」。昨年産まで「仮渡金」と呼んでいたものが、今年産から「概算金」という呼び方になり、それが昨年産より500円落ちの価格となったのである。概算金について農協の営農座談会で「ほぼ最終精算価格」という説明がされている。
 画竜点睛を欠くというか、先月号の当コラムでミスをやらかした。38ページ、上から3段目、右から4行目。ひとめぼれの価格について、「昨年産の仮渡金は1万1800円。今年産は1万3000円」と書いたが、正しくは「昨年産の仮渡金は1万1800円。今年産の概算金は1万1300円」。昨年産まで「仮渡金」と呼んでいたものが、今年産から「概算金」という呼び方になり、それが昨年産より500円落ちの価格となったのである。概算金について農協の営農座談会で「ほぼ最終精算価格」という説明がされている。

 昨年産の最終精算はこの年末にある。この9月には稲作所得基盤確保対策(稲得)の補填金が出た。1100円だった。410円の拠出分を差し引くと690円。1俵1万2490円になる。最終精算はこの分にプラスアルファがある。実際には農家の手元に「500円玉か100円玉が1枚チャリンと渡るだけ」(組合員農家)という。

 肝心なことも抜け落としていた。集落営農組織に参加した農家への補助金の分配結果について、昨年産に比べ下落した米価をベースに試算結果を示さなかったことである。最初に断っておくが、比較のための具体的なデータがないので、ごくシンプルに概算金水準から500円落ちを前提に試算してみた。大豆の収入と支出(コスト)をそのままにした。試算表は10a当たりの配当を示した。1万1310円である。収量8・5俵の条件で1俵500円落ちなら4250円のマイナスだ。配当は7050円になる。米価のさらなる下落は大いに「想定内」。1000円落ちの場合もシミュレーションしてみた。配当は2300円になってしまう。想定内の1000円落ちなら1400円ちょっとの配当にしかならない。

 山根局長サンの「集落営農幸福論」で傾聴するところがあるとすれば、自前で農機を買い揃えて耕作するよりも金銭的にはプラスになるという点だけである。だが、これもやがて限界がくる。何よりも集落営農組織に矛盾がありすぎるのだ。

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