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イベントレポート

日・米・独 オオカミシンポ2015 復活と保護


オオカミの群れが多く確認されているザクセン州では、羊やイノシシなどの家畜に被害が出た場合は財政的に補償されるそうだ。人間とオオカミの関係を考えて、人間の手が入った自然の中にオオカミが暮らすという考え方を啓蒙している。

オオカミと共存できるか

そもそも、オオカミは野生動物や家畜、鹿やヤギなどの有蹄(ゆうてい)類などの弱った動物を狙うが、基本的には何でも食べる。家族で群れをつくり、50のテリトリーを持ち、毎年6頭ほどの子供を産む。6カ月で大人と同じ大きさに成長し、1~3歳で群れを離れて放浪の旅に出るという。
質疑応答で、こういった生態に関する情報を学んだ住民はどういう態度を示すのかという話題が出た。都会に暮らす住民は啓蒙活動によってオオカミとの共存に理解を示しやすいが、田舎(里山)に住む住民は反対の姿勢をとり、さらに山に近いエリアの住人は野生動物に理解があるそうだ。これは世界中で共通する傾向で、日本でも同じだという。
かつては共存していたオオカミを復活させるかは議論が必要だが、興味深い話題だった。
(加藤祐子)

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