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新・農業経営者ルポ

ブルーベリーから人の輪が広がる50歳で叶えた観光農園オーナーの夢



お客様との対話を重視する観光農園の運営

さくらベリーズガーデンの来園料は1時間の食べ放題付きで大人は1800円。さらに空のパックを別売(550円)し、お気に入りの品種を詰めてお土産に持ち帰ることができる。これは来園者へのサービスだけでなく、スタッフが収穫する負担を軽減することにもつながっている。その分、お客様との対話に時間を割く努力は惜しまない。
まず来園したら、ブルーベリーを思い思いに楽しんでいただく。その後、感想を聞きながら、品種の特徴や品種を2~3種類組み合わせる食べ方などを紹介し、よりブルーベリーに親しんでいただきたい。そういった対話型の観光農園が山原の目指すかたちである。
「ブルーベリーの食べ放題だけが商品ではなく、園内で過ごす時間、さらには、帰ってからも楽しんでいただければなお嬉しいですね」
四日市市内や隣接する鈴鹿・桑名市からの来園者が多いが、観光情報に掲載されてからは、高速道路を利用すれば1時間足らずの名古屋市から訪れる家族連れも増えてきた。
来園者の9割近くがブルーベリ狩りは初めてという。開園日は土日祝と平日の月・水曜日。樹木の成長に合わせて収穫量の増加を見込んでいるが、対話型運営を維持するためには、現状の1日40人程度を目安に予約を受ける予定だ。
2年目の営業を終え、手応えを感じている。「あそこにいくと何かやっているぞ」と日頃から立ち寄ってもらいたい。直売所の設置やブース用スペースの提供など、人が集まってくる仕掛けづくりも考えている。山原がさくらベリーズガーデンを拠点に始まった挑戦を楽しんでいる様子が伝わってきた。 (文中敬称略)

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