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トウモロコシのはなし

輸入トウモロコシに依存する日本

あふれるトウモロコシ製品

前回はトウモロコシの国内生産事情について紹介した。そこからもわかるとおり、日本におけるトウモロコシの生産量は、食用のスイートコーンを除けば、ほぼゼロに近い。
一方で、周りを見渡してみると、トウモロコシを原料に使った商品が多いことに気づかされる。ポップコーンのほか、スナック菓子や工業用接着剤、製紙、医療用輸液などの原料として使われるコーンスターチ、シリアル、人工甘味料、ウイスキーのような蒸留酒の発酵原料など。これらすべてをカバーしているのが輸入トウモロコシだ。
2014年、日本は約1500万tのトウモロコシを輸入している。このうち家畜飼料用が68%を占め、市販配合飼料用が1000万t余り、20万t弱の自家配合飼料用と合わせて、合計1040万tに及ぶ。次いで多いのが、コーンスターチ用で316万t(21%)、その他はコーンフレーク、蒸留酒、甘味料の原料などに使われている。

日本は世界最大の輸入国

驚くのは、全世界における日本の輸入割合だ。図1を見てもわかるように、日本は世界最大のトウモロコシ輸入国で、その割合は全世界の流通量1億2510万tの12%にもなる。国土面積や人口から考えれば、日本がどれだけ輸入に依存しているかは想像がつくだろう。
主な輸入相手国は表1のとおりである。最も多いのは米国で1257万t、輸入量全体の83%を占める。次点はブラジルで125万t(8%)。米国、ブラジルにとって日本は最もシェアの大きい相手国で、重要な顧客となっている。

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