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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
「日米は自由貿易圏」なんて勘違いするなよ!
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第89回 2015年10月09日
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決して大きな販売店ではなかったが、ショーケースを見渡すと北海道では売っていない珍しい工具や、何に使うのか悩む小物がたくさんあった。プランターに追加で装着したいパーツもあったので、20フィートコンテナに入れて北海道苫小牧まで送りたいと考えていたが、追加の支払いをどうしたらよいのか迷っていた。
そんな私の頭の中を担当者はしっかりと見透かしていたようだ。彼は「好きなものを選んで、日本に着いてから払ってもいいよ」と信じられないことを言った。本当かよ? 私のことを信用してくれるの?
日本人と話したことも会ったことも初めてだという田舎の金髪・ブルーアイの米国人が何を根拠に私を信用したのかいまもって疑問だが、来年訪れるときにでも聞いてみようと思う。
いま考えても圧巻の米国であった。何がって? この地域の約9割の住民が金髪・ブルーアイなのだ。日没後のアブナーイ雰囲気たっぷりのLAしか知らなかった28歳の日本人には衝撃的な、いや自分が描く本当の米国がそこにあったのだ。
この地域とは長い付き合いになるとそのときは思い、事実そのようになった。
本当の後日談はここからで、6カ月ほどして北海道銀行から電話があった。なんでも相手先に渡した小切手を販売店が紛失してしまい、もう一度小切手を送ってくれとのこと。銀行からは「これはよくある詐欺かもしれませんよ」と忠告されたが、いままでの経緯や、全米でも一番大きなジョンディア・トラクター販売店である点、とくに私を信頼してくれた点を説明して、再発行の手続きをした。
そんな私の頭の中を担当者はしっかりと見透かしていたようだ。彼は「好きなものを選んで、日本に着いてから払ってもいいよ」と信じられないことを言った。本当かよ? 私のことを信用してくれるの?
日本人と話したことも会ったことも初めてだという田舎の金髪・ブルーアイの米国人が何を根拠に私を信用したのかいまもって疑問だが、来年訪れるときにでも聞いてみようと思う。
いま考えても圧巻の米国であった。何がって? この地域の約9割の住民が金髪・ブルーアイなのだ。日没後のアブナーイ雰囲気たっぷりのLAしか知らなかった28歳の日本人には衝撃的な、いや自分が描く本当の米国がそこにあったのだ。
この地域とは長い付き合いになるとそのときは思い、事実そのようになった。
本当の後日談はここからで、6カ月ほどして北海道銀行から電話があった。なんでも相手先に渡した小切手を販売店が紛失してしまい、もう一度小切手を送ってくれとのこと。銀行からは「これはよくある詐欺かもしれませんよ」と忠告されたが、いままでの経緯や、全米でも一番大きなジョンディア・トラクター販売店である点、とくに私を信頼してくれた点を説明して、再発行の手続きをした。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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