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今年の市場相場を読む

トレンドを作ってみたい野菜類 シシトウ/シュンギク/ナノハナ/カイワレ



【今後の対応】
中国のような食を目指したか、山口県では同系の野菜「ハナッコリー」を独自開発した。秋から春まで3作型に合う品種だ。ナノハナをはじめ、ポエム菜、アスパラ菜、カキ菜などは、緑色が濃くていためたらさらに鮮やかになる。中国の伝統的な葉物であるパクチーなど東南アジアで多用される香辛野菜が、あのクセの強さを凌駕して流行っている。中国の伝統的な葉物は、大いに学ぶべきだ。香港や台北の市場でもいい。のぞいてみたらどうか。

カイワレ
最も減った品目だが「ちょい乗せ」の文化でヒットも

【概況】
東京市場のカイワレは過去20年で、なんと78%も減った。20年前は夏場が需要期で、年末にも正月用品として売れていた。現在では7月にややかつての名残があるが、いまは年間1000tを切る泡沫商品。ツマ物からの大出世野菜として注目されたが、1997年の夏に発生したO-157事件によって大きなダメージを受け激減した。冤罪が証明されるまでに時間がかかったため、影響は大きかった。

【背景】
かつてカイワレの全盛期にはアスパラと競うように、6000t以上の入荷があった。もともとツマ物出身だから、単品で料理にはならないが、淡い色といい、シャキシャキする食感、ピリッとした食味は、添え物の代表格でもあったのだ。流通関係者のなかには、まだトラウマがあるようだが、買い物をする若い主婦たちにとってはすでに時効。カイワレがブームとなった際に、優れた特性が評価されたように、いまなら主婦たちに再評価される。

【今後の対応】
かつてカイワレが急増したのは、モヤシ業者が量産体制を作り、1パック100円前後で売れる値頃商品だったからだ。いまの世代は、あまり固定概念に縛られることなく、非常識と思われる組み合わせもアリだ。それを「ちょい乗せ」などといってある種の文化になっている。カイワレはそのちょい乗せにぴったりだ。どんな料理にも合うことはすでに証明済みである。仕掛けるトレンドの対象品目としてふさわしい。

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