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人生・農業リセット再出発

天使のように大胆に、悪魔のように細心に

「わしはただのオッサン、欠点は数えきれません。転職は9回、能力がないけ~仕方なしに目の前の仕事を一生懸命こなしてきただけで……」。
風采は、どこにでもいそうな地味な下町のオヤジさんである。「わし自身、何もないんですよ、中身が。物事は、ずっとうまくいくことはありえない。発生があって成長があり、いつかは衰退するという哲学を持っとるんよ。人間でも会社でも、いつかは壊れるようにできとるんです。ほかにする能力がないから、悪い流れにのみこまれんよう、いつも恐れおののいておらんといけんのです」。世の中にはポジティブな言動を信条とする社長も多いなか、ネガティブな姿勢に驚く。
学生結婚した妻の実家がハマチ養殖をしていて後を継ぐも3年足らずで倒産、大きな借金を背負った。熱海の崖から海に突っ込むつもりで、オンボロ車で妻と幼子を連れて夜逃げ。夜明けのまぶしい太陽を目にするうちに、ここまで来たのなら東京まで出てみようとハンドルを切る。百科事典のセールスマンや、ちり紙交換などを転々として四苦八苦のその日暮らしが続いた。

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