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イベントレポート

オムロン元常務の成田重行氏が講演 農村経営研究会の定例会

農業技術通信社が10月30日に東京都新宿区で開いた農村経営研究会の第3回定例会で、本誌11月号から始まった連載企画に登場する地域プロデューサーの成田重行氏が講演した。成田重行流の地方創生術を踏まえながら、全国30カ所で取り組んできた地域開発の事例を紹介した。
成田氏はオムロンの元常務。同社での30年間については、「毎日が激動で、土日もないような仕事をしてきた。目指すのは大きいことだった。会社をいかに大きくするか。そこに最高の幸せがあると思ってきた」と振り返る。それが60歳で定年を迎える少し前から、小さいことの面白さや美しさを追求したいと思うようになったそうだ。

立ち止まる、
しゃがんでみる

その言葉のとおり、成田氏は地域プロデューサーとして小さいものを発掘し、それで独自の地方創生を成し遂げている。では、成田氏は田舎を訪ねたとき、どうやって小さいものを見つけるのか。それについては次のような例え話をした。
「田舎に昼間行くと、誰も見かけない。時々猫がちょろっと道の間に横たわってるくらい。それでずっと歩いていくと、おばあちゃんが庭先の草をむしってたりする。そのおばあちゃんに、『庭先にある赤い実はなんですか』って聞く。すると、これはザクロで、ああやったり、こうやったりして食べるんですよ、と答えてくれる」
成田氏がこの話で言いたいのは立ち止まることの意味だ。立ち止まって「おばあちゃん」と話をし、ザクロについてあれこれと聞くことの大切さだ。そこから地域開発のヒントが生まれてくるという。24時間、めまぐるしく動き続ける都会ではなかなか立ち止まることはできない。一方、ゆったりとした時間が流れている田舎なら立ち止まることができるわけだ。
成田氏は立ち止まることと同時に、しゃがむことも大事だという。
「しゃがむっていうのは、たとえば地面にいるありんこが見えること、あるいはタンポポが咲いてることに気づくこと。そして、ありんこやタンポポに触ってみるということ。触ってみたら、軟らかいとか硬いとか、どんな匂いがするかとかがわかる」
つまり、しゃがみ込むことで人間の五感が働きだすのだ。そうして地域の魅力に気づき始めてくる。

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