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ただ、プログラムは定期的に開くので、これだけでは日常的に学校を使えない。そこで始めたのがソバ屋。成田氏はNHKで番組を持っていたほどのソバ打ちの名人。また、新宿の日本製粉で15年くらいソバ打ち道場を開き、6000人を育ててきた。
谷口でも約1年かけて地元の主婦たちにソバ打ちを教え、彼女らとソバ屋「谷口がっこそば」を開店した。同店では春には山菜の天ぷら、秋にはきのこの天ぷらを提供。また、地酒や「母ちゃんたち」の漬物や煮物もメニューに載せたところ、不便な場所にもかかわらず、大勢の客が訪れるようになったという。
選択と集中
以上の講演の後、質疑応答の時間となった。長野県飯田市の沢柳きのこ園代表である沢柳幸弘さんは、地域開発の材料について「いくつも出てきた場合にはどうすればいいのか」と質問。これに成田氏は、「選択と集中が大事。内藤とうがらしなら内藤とうがらしと、まずは一つのものに集中すること。それができなければ地域開発は成功しない」と話した。
ある参加者は、「小さいものに注目するのはわかるが、それでは事業として小さいままではないか」と質問があった。これに成田氏は、「まずそういう考えは捨てないといけない。そうでないと地域開発は失敗する。それから小さいものでも世間に認知されれば、それを目当てに人が訪れたり、ほかの物産が有名になったりする。だから、結果的には農村全体が潤う」と説明した。
そのほか、(株)手塚プロダクションの石渡正人氏が、本誌11月号でも紹介した「内藤とうがらし」について説明した。 (窪田新之助)
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