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人生・農業リセット再出発

USP 発想の転換

独自の強みを伝える販売メッセージにUSP(Unique Selling Proposition)という手法がある。propositionとは契約時の提案や条件のこと。
フランス料理留学帰りの後輩が都内でレストランを開店したが、赤字で苦労していた。客単価が最も高いのはどんなときかと聞いたら「結婚式や誕生日会」。私は即座に店名を変えさせた。効果てきめん、「誕生日祝い専門レストラン」は数カ月先まで予約で埋まるほどになった。決して小人数でない集まりのお祝い席の盛り上がりでは単価も倍近い。
浅草雷門の前で、大卒直後の後輩が人力車の会社を作った。ところが、外国人も含めて誰も乗ってくれない。仲見世あたり以外は人力車で回るような名所がないのだから当然だろう。そこでネットPRを提案、検索見出し語のトップに「結婚式」と入れさせた。結婚式の幹事は、何か目新しいアイデアがないかと誰でも検索する。そこに脈絡のない「人力車」が出てきたら、どうするか? 新郎新婦が人力車に乗ってパレードする発想や企画が生まれることになる。彼の会社はイベントで引く手あまたになった。仲間が伊勢神宮で結婚式をしたとき、宇治橋から赤福本店までの「おかげ横丁」を、紋付袴と綿帽子の新婚カップルが人力車に乗って厳かに通りぬけた。映画みたいなレトロな風景は大きな拍手で祝福されて写メの嵐。最幸の披露宴になった。

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