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【イベントレポート】
農村経営研究会2015年第2回視察会 農業生産法人(有)伊豆沼農産
- 編集部
- 2016年01月05日
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伊豆沼農産は、東北新幹線のくりこま高原駅から車で約15分の新田地区にある。駅からの道はいくつかあるが、タクシードライバーは「内沼」と「伊豆沼」という2つの沼の間を抜ける小道を選んで車を走らせた。右手は内沼、左手は伊豆沼とその手前の水田に接する道である。内沼は開花時期を過ぎた蓮で水面が覆われ、稲刈りを終えた水田は餌をついばむ無数の鳥で埋め尽くされていた。鳥というのはマガンとオオハクチョウである。日本に飛来する渡り鳥18万羽のうち、じつに15万羽がこの地で越冬する。この2つの沼は1985年にラムサール条約湿地にも指定され、一時は観光客があふれた。しかし、鳥インフルエンザの風評被害によって、いまでは観光客がめっきり減ってしまっている。
2つの沼を通り過ぎると、ほどなく伊豆沼農産の直売所とレストラン、新たに建築した農村経営のための施設が立ち並ぶ敷地に行きあたる。
到着したのはちょうど昼どきで、一行はレストランで昼食を取った。メニューの素材は伊豆沼農産の豚肉やコメ、地域の野菜が中心だ。店内には地元の人らしい女性客たちがゆったりとくつろぎながら食事を楽しんでいた。
代表取締役社長の伊藤秀雄氏は近々、発売予定の甘酒とどぶろくを一行に紹介しながら、農村経営に至った背景を語った。
農業から食産業、
伊豆沼農産は88年に創業し、翌年に法人化した会社である。以来、養豚をはじめ、水稲・ブルーベリーの生産、アイスクリーム、パン、総菜などの製造、ハム・ソーセージの加工、直売所・レストランの運営と事業を拡大してきた。甘酒とどぶろくは開発したばかりの新商品だ。甘酒は地元の女子高生の意見を取り入れて粒の少ない滑らかな舌触りにしてある。どぶろくは地域特性を活かし、近所から採取した乳酸菌を加えてあるのが特徴だ。
いまでは次々と新たな取り組みをしている伊藤氏だが、農業を始めた当初は先代の父の後を継いで養豚と水稲生産を営んでいた。渡り鳥は観光資源でもあるが、農業にとっては敵であり、水田への影響にずっと頭を悩ませてきた。あるとき、ついに水田が甚大な被害を受けた。そのときはさすがに鳥を恨むことしかできなかった。しかし、そういった逆境も経営に活かせるのではないかという発想を持つようになったという。この不運な出来事は、伊藤氏の経営スタンスを変えるきっかけとなった。
2つの沼を通り過ぎると、ほどなく伊豆沼農産の直売所とレストラン、新たに建築した農村経営のための施設が立ち並ぶ敷地に行きあたる。
到着したのはちょうど昼どきで、一行はレストランで昼食を取った。メニューの素材は伊豆沼農産の豚肉やコメ、地域の野菜が中心だ。店内には地元の人らしい女性客たちがゆったりとくつろぎながら食事を楽しんでいた。
代表取締役社長の伊藤秀雄氏は近々、発売予定の甘酒とどぶろくを一行に紹介しながら、農村経営に至った背景を語った。
農業から食産業、
さらに農村産業へ
伊豆沼農産は88年に創業し、翌年に法人化した会社である。以来、養豚をはじめ、水稲・ブルーベリーの生産、アイスクリーム、パン、総菜などの製造、ハム・ソーセージの加工、直売所・レストランの運営と事業を拡大してきた。甘酒とどぶろくは開発したばかりの新商品だ。甘酒は地元の女子高生の意見を取り入れて粒の少ない滑らかな舌触りにしてある。どぶろくは地域特性を活かし、近所から採取した乳酸菌を加えてあるのが特徴だ。
いまでは次々と新たな取り組みをしている伊藤氏だが、農業を始めた当初は先代の父の後を継いで養豚と水稲生産を営んでいた。渡り鳥は観光資源でもあるが、農業にとっては敵であり、水田への影響にずっと頭を悩ませてきた。あるとき、ついに水田が甚大な被害を受けた。そのときはさすがに鳥を恨むことしかできなかった。しかし、そういった逆境も経営に活かせるのではないかという発想を持つようになったという。この不運な出来事は、伊藤氏の経営スタンスを変えるきっかけとなった。
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