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紀平真理子のオランダ通信

オランダのポテトチップ事情

他国へ食品輸出が増加基調にある昨今、参考にしてもらえればと思い、日本市場で一般的なポテトチップ6種類を試食を通して意見を聞いた。調査対象はオランダ在住者14名(20~40代のオランダ人5人、日本人3人、オランダ生まれのアジア系2人、その他4人)。ポテトチップの種類は、(1)のり塩、(2)コンソメパンチ、(3)うすしお、(4)堅あげポテトうすしお、(5)カラムーチョ、(6)じゃがりこサラダ味。
オランダにおけるポテトチップの歴史は1958年に英国のSmiths社が導入したことから始まる。60年代に入ると小売チェーンによって人気が加速し、スナックマーケットで60%のシェアを占めた。現在も主食がジャガイモということもあり、ポテトスナックの需要は高く(日本のせんべいのような感覚)、スーパーマーケットには数多く陳列されている。
有名ブランドはペプシコ社のLay's、前述のSmiths(現在はオーナーがペプシコ社)、米国Kettle、英国Tyrrells、ベルギーCrockyなど外資系のもの。特徴的なフレーバーはパプリカやチーズオニオン、ボロネーゼ、ソルト&ペッパー味で、味つけが濃くしっかりとした食べごたえのあるものが多い。期間限定でマンゴーレッドチリ味が販売されたこともあった。元来、新しい味つけに対して積極的ではないオランダ人だが、ポテトチップに関してはとくに若い世代を中心に新しいフレーバーを求めている。
結果で少し意外だったのが、のり塩が圧倒的に人気だったことだ。アジア料理を普段から食べている人の「もともとのり風味が好き」という意見は納得できるが、Noriという名前は聞いたことがあっても食べたことがない人からの「オランダにはないユニークな味」という評価は日本特有の味に魅力を感じている人が多いことがうかがえる。次点はカラムーチョ、コンソメパンチと続く。カラムーチョは好みが真っ二つに分かれた。コンソメパンチは味のバランスを評価する人が多く、また低評価の人がほとんどおらず全体的に好評だった。コンソメパンチもオランダには存在しないフレーバーだ。

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