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読者座談会

よその地域を合わせ鏡にして2016年の農業界の展望を語ろう!


黒内 個人の農家ではそこまでできないですからね。
今井敏 刈り取り作業の請負料の回収もやで。刈取り作業を請け負い地元の農協のほかに3つくらいの農協管内でもやってて、刈り取り面積が約250haとすると10 a当たり1万円として、全部で2500万円。片道1時間かけて出向いても「お金ない」って回収できなかったら、往復2時間の労働費を考えたら見合わない。でも、農協は唯一、財布(口座)の中を見ることができるやろ。3%の手数料で、ズバっと引き落としてくれるんよ。
北川 3%? それ、安いですよ。
黒内 それで回収してきてもらえるんですからね。
今井敏 だから利用するべきところは利用するべきやねんて。
黒内 それは持ちつ持たれつだから、農協が使えるところは使わないとなんないと思うし。適材適所にどういう人間が配置されているかによって変わってくるだろうけれど。
黒川 農協との関わり方もそうだけど、「限界集落」の話も農協に関係すると思うんだよね。コメを直販できるようになったとき、平場の俺たちはいろんな値段をつけて直販を始めたけれど、山間の人たちはそれができなくて、農協に言われるまま、米価の下落に巻き込まれたわけ。それで、せがれや若い者に農業継げよって言えなくなって、みんな町場や東京へ出て行って、田んぼを耕す人がいなくなっちゃったんだよね。営農指導員でも、まだ30代くらいの若手はすごい一生懸命やってくれてるから、農協もこれから変われると思うし、脱皮できると思うけど、ただ、農協の年配者たちが辞めてもね、影響力は残るんだよね、そういう人たちって。お前らもういいだろうって思うんだけどね。
今井正人 うちらの農協は逆ですね。例えば、若手が営業に回ってきたりしてきてて、肥料でもこれが何に効く? これが何に効く? という質問を出すと1週間、返事が返ってこないんですよ。そういうときは、しょうがないから年配の方に連絡すると、すぐに調べてくれて、その日のうちに来てくれる。
今井敏 うちの地元農協は若い職員は一生懸命やで。でもな、ぬるま湯で低温やけどしとる連中らがとぼけてるさかいに……。
北川 「低温やけど」ってツボにはまるわ(笑)
今井敏 2014年はコメの値段が壊滅的に落ちたやんか。そのときに泣いてきたのは肥料屋やで。コメの値段が落ちると、俺らは何を減らすかというと、資材代、肥料代を含む生産コストやん。肥料屋さんはほんま切実やって。

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