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都会にいて
テレビやゲームに囲まれてると
あまり考えなくても、それがそれなりに楽しませてくれるし
たとえ飽きてしまっても他の誰かが新製品ってものを考えてくれるので
別に自分から何もしなくてもそれなりに楽しいという
状況が続いてしまうわけです。
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しかしこんなところに来て
ものがあまりなくって退屈して退屈してとことん退屈する。
親も教えてくれないとなると
いやでも何か自分から楽しいことを見つけていかなきゃしょうがないし
何か一つでも自分で見つけられたら大きな自信になるし
自分で楽しみを作り出すということ自体が
楽しみになってくるんですね。
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そういうわけで
こんな環境にちょっとした本と
ノコギリくらい与えて放っておくと知らない間にいろんなもんができてます。
刀や木のパチンコのような遊び道具から
コップやお箸などの食器
もちろん秘密基地もエスカレートして竹を三枚重ねにして
ベニヤ板くらいなら平気で貫通する弓矢が作ってあったり
久しぶりに矢にする篠竹を親子で採りに行って「束ねる紐を忘れた」
という僕に「紐とか無かってもそこらに蔓があるやん」と
こちらが子供に教えられるまでに成長していて
びっくりということもしばしば。
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台風が迫っていて強風が吹き荒れていた時など
あまりに楽しそうに騒いでいるのでなんだろうと声がする方へ行ってみると
稲刈りが終わった田んぼで
1.8m角の小さなブルーシートに両手両足を縛り付け
畔からムササビのように風に乗って飛ぶという
なんとも危険極まりない遊びを発明していたこともあり
怒鳴りつけようとしましたが
その発想の面白さと運動能力に感心して
怒ることをやめて写真を撮ったこともありました。
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夢中で遊ぶ子供は大人が信じられないくらいクリエイティブになれるのです。
なぜか?
大人から見てくだらない遊びでも
子供にとって夢中で遊ぶということは脳がフル回転の真剣勝負。
人間が自らの能力を最大限に発揮し
物事に真剣に取り組めば解決できない問題なんてまずありません。
そしてやっていたことがどんなことであれ
この夢中になって自らの能力を最大限に発揮し脳がフル回転させる
という経験をしたことのある子は
大人になって勉強とか仕事に取り組むようになった時
それらを同じく「遊び」と解釈できた瞬間素晴らしい集中力を発揮し
大成功します。
だから仕事ができる人はみんな間違いなく仕事で遊んでいるのです。
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山本晋也 ヤマモトシンヤ
副村長
みわダッシュ村
1968年、京都生まれ。美術大学を卒業して渡米後、京都で現代美術作家として活動。そのかたわらオーガニックレストランを経営するも食材を種から作ってみたくなり、京都市内で畑を始める。結婚して3人の子供を授かったころ、農業生産法人みわ・ダッシュ村の清水三雄と出会い、福知山市の限界集落に移住。廃屋を修繕しながら家族で自給自足を目指す。土と向き合ううち田畑と山や川、個人とコミュニティーの関係やその重要性に気がつき、田舎も都会もすべて含めた「大きな意味での自給」を強く意識するようになる。この考え方は、美術家時代にドイツの現代美術家ヨゼフボイスのすべての人が参加して創り上げる社会彫刻という概念に影響を受けた。現在みわ・ダッシュ村副村長。
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