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【土門「辛」聞】
注目を集める新品種米「ゆうだい21」正当な市場評価を得るためにやるべきこと
- 土門剛
- 第139回 2016年04月04日
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我が家族4人は関西で育ったこともあって、全員が粘り気のあるコシヒカリ党だ。その次に好きな品種は「ひとめぼれ」。こちらは逆にコシヒカリのような粘り気はないが、その控えめな点が気に入っている。食べ飽きない点が、「ひとめぼれ」の大きな特徴かもしれない。
新しい品種を食味比較する際は、たいていコシヒカリを基準にする。うまみや粘り気はどうか。これをポイントにする。家族がそろった夕食で試したところ、家族全員、「これ、おいしいね」と顔を見合わせた。コシヒカリ並みのうまみ、粘り気があったのだ。
次いで冷めてからの食味。夕食のために炊飯したものを、翌朝の朝食で食べた。仲間が、「これ、冷めてもおいしいですよ」とアドバイスしてくれていたからだ。冷めたご飯をレンジでチンして試食したところ、「冷めても、さほど食味が落ちないな」と納得した。
宇都宮大学が開発
あらためて「ゆうだい21」って、なんじゃい。そう思ってネットで調べてみた。まず名前の由来。あらかじめ仲間から、宇都宮大学で育種した新品種という説明を聞かされていたが、てっきり開発コードのようなものと思っていたら、正式な品種登録名だった。
「ゆうだい」は、規模が大きく堂々としている「雄大」という意味ではなく、宇都宮大学のローマ字表記でのイニシャルである。「21」は、同大学の試験田で両親不明の突然変異種として見つけたのが2000年という節目の年だったので、21世紀をイメージするようネーミングしたらしい。
大学の研究室でスタッフがコップ酒でも飲みながら考えついたのかと思い、スタッフに聞いてみた。
「前田先生の一存で決まりました。宇都宮大学は、地元では『宇大(うだい)』と呼ばれていますが、それをローマ字表記のイニシャルUをユーと読み、『ゆうだい』としました。『ゆうだい』は文字どおり、雄大のイメージを伝えるためでした。先生は、稲の姿、穂の大きさから、そうネーミングされたようです」
品種特性については、その名のとおり、ひときわ見栄えのする稲姿、コシヒカリ並みの食味、何よりも冷めても食味が落ちないというのが最大公約数的見解だ。ただその稲姿から、短稈種のような耐倒伏性を期待するには、それ相応の技術的対応が求められるが、これはさほど難しくないというのが、関係者の話。
詳しい品種情報は宇都宮大学のホームページから引用しておく。
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新しい品種を食味比較する際は、たいていコシヒカリを基準にする。うまみや粘り気はどうか。これをポイントにする。家族がそろった夕食で試したところ、家族全員、「これ、おいしいね」と顔を見合わせた。コシヒカリ並みのうまみ、粘り気があったのだ。
次いで冷めてからの食味。夕食のために炊飯したものを、翌朝の朝食で食べた。仲間が、「これ、冷めてもおいしいですよ」とアドバイスしてくれていたからだ。冷めたご飯をレンジでチンして試食したところ、「冷めても、さほど食味が落ちないな」と納得した。
宇都宮大学が開発
コシヒカリに勝る特性
あらためて「ゆうだい21」って、なんじゃい。そう思ってネットで調べてみた。まず名前の由来。あらかじめ仲間から、宇都宮大学で育種した新品種という説明を聞かされていたが、てっきり開発コードのようなものと思っていたら、正式な品種登録名だった。
「ゆうだい」は、規模が大きく堂々としている「雄大」という意味ではなく、宇都宮大学のローマ字表記でのイニシャルである。「21」は、同大学の試験田で両親不明の突然変異種として見つけたのが2000年という節目の年だったので、21世紀をイメージするようネーミングしたらしい。
大学の研究室でスタッフがコップ酒でも飲みながら考えついたのかと思い、スタッフに聞いてみた。
「前田先生の一存で決まりました。宇都宮大学は、地元では『宇大(うだい)』と呼ばれていますが、それをローマ字表記のイニシャルUをユーと読み、『ゆうだい』としました。『ゆうだい』は文字どおり、雄大のイメージを伝えるためでした。先生は、稲の姿、穂の大きさから、そうネーミングされたようです」
品種特性については、その名のとおり、ひときわ見栄えのする稲姿、コシヒカリ並みの食味、何よりも冷めても食味が落ちないというのが最大公約数的見解だ。ただその稲姿から、短稈種のような耐倒伏性を期待するには、それ相応の技術的対応が求められるが、これはさほど難しくないというのが、関係者の話。
詳しい品種情報は宇都宮大学のホームページから引用しておく。
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
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