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今年の市場相場を読む

和食食材としての根菜類10年の動き ゴボウ/タケノコ/レンコン/クワイ


【今後の対応】
和食の食材ながら、食感がマコモに似ていることから中華料理でも使われる。間にミンチを詰めた“はさみ揚げ”のような洋風の使い方もある。辛子レンコンはいまでも健在だ。煮物、酢物、すり下ろして揚げ物にもする。和食でも、レンコンに代わる食材はないため、これからも引き続き底堅い需要に支えられていくだろう。レンコンは縁起野菜でもある。外国人客も増えてきた。おいしさを世界に広げるチャンスでもある。

クワイ
めでたい野菜健在。お節(せち)ブームで一般消費者から関心も

【概況】
東京市場への入荷は、この10年で大きく変化。数量は55%も減り、そのため単価は2倍以上となった。10年前は中国産が40%を占めてトップ産地、30%の埼玉が2位として続いていた。それが15年の主産地は埼玉の41%、かつてのトップ中国は20%で2位だ。クワイは塊茎に比べて大きな芽が出ることから “めでたい”野菜の代表格。正月用が8割以上を占める。最近のお節ブームで生き返ったか。
【背景】
クワイの出荷産地は中国を入れても10カ所しかない。多少作っている産地としては茨城、広島など。かつて作っていた長野はもう出荷がない。業務加工用が中心だから、不足分は中国から輸入すれば済むという感覚もある。しかし、お節などからクワイを知った消費者が和食ブームに乗って、これから需要が増える可能性も否定できない。あくまでも需要予想を前提にしながら、計画的な生産とプロモーションとのセットで考えていくべきだろう。
【今後の対応】
一般的にクワイは、普段あまり食べない。家庭での調理法も知る人は少ない。しかし、クワイによく似たオオグロクワイは、中華料理でマコモの代わりに使われている。中国と日本しか生産していないが、おめでたい野菜として重宝しているのは日本だけ。特殊だが和食の象徴のようなものだ。そのまま素揚げして塩を振っただけで「こっくりした福々しい味」だとか。普及のポイントになるのは、居酒屋チェーンとのコラボか。

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