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今年の市場相場を読む

今年の売れ筋期待が高い野菜類 ズッキーニ/ミニトマト/ブロッコリー/パプリカ


ミニトマト
7割増2割高以上も。消費者が選択しやすい販売法期待

【概況】
東京市場のミニトマトの入荷は、この10年で66%も増えた。キロ単価が23%も高くなったのも、期待度1位の高糖度トマト類がここに集計されているからだ。2005年には、愛知・千葉・熊本が“御三家”で5割以上のシェアを占めていた。これが15年になると熊本が25%で1位に、千葉はシェアを落として茨城に抜かれた。愛知はあまり変わらない。輸入はこの10年で10カ国近くから3カ国に減った。
【背景】
とにかくミニトマト類は品種も多様で生産方法もマチマチ。共通するのは、今日ではどれも高い糖度を目指していることだ。今後「フルーツトマト」といった分類項もほしい。したがって、このミニトマトの10年対比の統計は、大玉トマト以外と見るべきだ。これだけ伸びているミニトマトでも、高齢者などにはあまり好まれていない。固いし口に皮が残るからだ。これを解消した「さくらんぼトマト」(真の実商品)が注目される。
【今後の対応】
ミニトマト類は、小売店でも消費者にも人気である。各種苗会社も競って新品種開発に余念がない。ただしスーパーは、ミニトマトだけで7~8アイテムもそろえるケースも珍しくなく、消費者は商品選択の目安がつかみにくい。今年は単なる“糖度争い”だけでなく、カゴメのように「リコピン豊富」に特化したり、「皮が残らない柔らかい」をアピールしたり、逆に「昔トマト」をポジティブにアピールする手も考えられる。

ブロッコリー
急速に国産化。ドールの品質管理に大きなヒント

【概況】
東京市場への入荷量は05年と15年対比で46%増え、単価も17%高くなった。05年のトップ産地はシェア23%の米国、次いで20%の埼玉、愛知が16%だった。これが15年では埼玉と愛知が各18%のシェアを持つ主産地に成長。3位北海道15%、4位香川12%の新しい産地が伸びているが、かつてのトップ米国はシェア5%に落ち込んだ。輸入国も13カ国から4カ国になり、国数も輸入量も減った。
【背景】
小売店にも消費者にも支持されるのは、輸入が減少して全国的に国産産地が増えていること、調理が手軽で栄養面でも望ましい、他の重量野菜に比べてカサも小さく軽いなど、安全・安心・簡単だからだろう。露地栽培ができて管理もレタスなどよりも簡単と、生産者にとっても有利な品目である。いわば国産野菜として周年販売できる代表的な売れ筋商品。一方で春レタスからの転換農家が増え、レタスが足りない状況も起きている。

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