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【江刺の稲】
新規就農ではなく、農業での起業です
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第241回 2016年06月02日
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二人とも農家の育ちではない。いわゆる“新規就農”。それも農業外から起業してわずかな期間にもかかわらず、明確で確実な未来を見定めている。困難があるのは当たり前である。でも彼らは就農ではなく、農業を手段として起業した。
鈴木貴之さんはコメ作りを始めるとともに会社を設立し、5年経った今年の作付面積は約70ha。そんな貴之さんの社名は、つまり “おにぎり”である。その名のとおり彼はコメ農家になったのではなく、おにぎり屋さんとしてコメ作りを始めた。そして、今年6月をめどに東京渋谷の代官山に1号目の店舗を開店する。
一方、鈴木達也さんはそれまで勤めていた東京のIT系会社を辞めての起業である。15年前、家を買おうと場所探しをするなかで、新幹線で通えば45分で品川に着く三島に居を構え、家庭菜園を始めた。新幹線通勤をしながらまさに趣味の家庭菜園であればこそ多種多様な野菜作り。しかも料理を思い描きながら。
当時、「料理の鉄人」がTVでブームになっており、その番組が大好きだった。それが高じて4、5年前から、料理人や料理を考えればこそさまざまな野菜や伝統野菜作りを面白がれる人々を巻き込んだ仕事ができないかと動き出す。
鈴木貴之さんはコメ作りを始めるとともに会社を設立し、5年経った今年の作付面積は約70ha。そんな貴之さんの社名は、つまり “おにぎり”である。その名のとおり彼はコメ農家になったのではなく、おにぎり屋さんとしてコメ作りを始めた。そして、今年6月をめどに東京渋谷の代官山に1号目の店舗を開店する。
一方、鈴木達也さんはそれまで勤めていた東京のIT系会社を辞めての起業である。15年前、家を買おうと場所探しをするなかで、新幹線で通えば45分で品川に着く三島に居を構え、家庭菜園を始めた。新幹線通勤をしながらまさに趣味の家庭菜園であればこそ多種多様な野菜作り。しかも料理を思い描きながら。
当時、「料理の鉄人」がTVでブームになっており、その番組が大好きだった。それが高じて4、5年前から、料理人や料理を考えればこそさまざまな野菜や伝統野菜作りを面白がれる人々を巻き込んだ仕事ができないかと動き出す。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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