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【土門「辛」聞】
小泉進次郎かく語りき「わが農業改革論」
- 土門剛
- 第142回 2016年07月06日
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その講演とは、農政ジャーナリストの会が5月20日に開いた講演会。タイトルは、「『農政新時代』の日本農業の成長産業化について(仮)」。人気政治家だけに、農業ジャーナリストなど100名を超える聴衆が参加したという。
農林部会長に就いてからの進次郎氏の発言は、断片的に伝えられることが多かった。農業をどのようにとらえ、それを政策にどう落とし込むか。残念ながら、メディアの報道ではつかむことができなかった。一度、会ってお話をうかがいたいと思っていたところ、知人がこの講演録を送ってきてくれた。
ざっと目を通して正直驚いた。そして数回読み返してみた。わずか半年で、なおかつ忙しい中、勉強を重ねられ、農政の骨格部分を正確に把握しておられるとの印象を受けた。5月号で指摘した農林中央金庫の農業向け融資についての筆者の批判は帳消しにしたいぐらいだ。
この講演録は、「小泉進次郎農政」を知るうえで、またとない資料である。新鮮な驚きは、話を始めてすぐに、加藤紘一氏から受けたアドバイスを披露してきたことである。
「全ての農家を守ろうとして、全ての農家を守れなかった。私はこれが今の、一つの、農業が衰退する一つの要因だろうなということは、私は今、思っています」
農林部会長に就いてからの進次郎氏の発言は、断片的に伝えられることが多かった。農業をどのようにとらえ、それを政策にどう落とし込むか。残念ながら、メディアの報道ではつかむことができなかった。一度、会ってお話をうかがいたいと思っていたところ、知人がこの講演録を送ってきてくれた。
ざっと目を通して正直驚いた。そして数回読み返してみた。わずか半年で、なおかつ忙しい中、勉強を重ねられ、農政の骨格部分を正確に把握しておられるとの印象を受けた。5月号で指摘した農林中央金庫の農業向け融資についての筆者の批判は帳消しにしたいぐらいだ。
この講演録は、「小泉進次郎農政」を知るうえで、またとない資料である。新鮮な驚きは、話を始めてすぐに、加藤紘一氏から受けたアドバイスを披露してきたことである。
「全ての農家を守ろうとして、全ての農家を守れなかった。私はこれが今の、一つの、農業が衰退する一つの要因だろうなということは、私は今、思っています」
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土門剛 ドモンタケシ
1947年大阪市生まれ。早稲田大学大学院法学研究科中退。農業や農協問題について規制緩和と国際化の視点からの論文を多数執筆している。主な著書に、『農協が倒産する日』(東洋経済新報社)、『農協大破産』(東洋経済新報社)、『よい農協―“自由化後”に生き残る戦略』(日本経済新聞社)、『コメと農協―「農業ビッグバン」が始まった』(日本経済新聞社)、『コメ開放決断の日―徹底検証 食管・農協・新政策』(日本経済新聞社)、『穀物メジャー』(共著/家の光協会)、『東京をどうする、日本をどうする』(通産省八幡和男氏と共著/講談社)、『新食糧法で日本のお米はこう変わる』(東洋経済新報社)などがある。大阪府米穀小売商業組合、「明日の米穀店を考える研究会」各委員を歴任。会員制のFAX情報誌も発行している。
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