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土門「辛」聞

小泉進次郎かく語りき「わが農業改革論」

この方は、単なるパフォーマンスに長けた若手政治家と思っていたが、講演の速記録を読んで、それまで抱いていた政治家像を修正することにした。自民党農林部会長の小泉進次郎氏のことだ。
その講演とは、農政ジャーナリストの会が5月20日に開いた講演会。タイトルは、「『農政新時代』の日本農業の成長産業化について(仮)」。人気政治家だけに、農業ジャーナリストなど100名を超える聴衆が参加したという。
農林部会長に就いてからの進次郎氏の発言は、断片的に伝えられることが多かった。農業をどのようにとらえ、それを政策にどう落とし込むか。残念ながら、メディアの報道ではつかむことができなかった。一度、会ってお話をうかがいたいと思っていたところ、知人がこの講演録を送ってきてくれた。
ざっと目を通して正直驚いた。そして数回読み返してみた。わずか半年で、なおかつ忙しい中、勉強を重ねられ、農政の骨格部分を正確に把握しておられるとの印象を受けた。5月号で指摘した農林中央金庫の農業向け融資についての筆者の批判は帳消しにしたいぐらいだ。
この講演録は、「小泉進次郎農政」を知るうえで、またとない資料である。新鮮な驚きは、話を始めてすぐに、加藤紘一氏から受けたアドバイスを披露してきたことである。
「全ての農家を守ろうとして、全ての農家を守れなかった。私はこれが今の、一つの、農業が衰退する一つの要因だろうなということは、私は今、思っています」

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