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特集

ポスト「減反廃止」戦略 水田経営のこれから


◆現在・将来の経営規模・作物
28年 76ha(水稲21ha、小麦35ha、大豆16ha、菜種4ha)
30年 以降拡大予定  
◆主な所有機械(水田の畑作技術体系用)
トラクター8台(42~160馬力)/ロータリー2台・アッパーローター/パワーハロー2台/スタブルカルチ/ブロードキャスター3台/シードドリル/レーザーレベラー/ケンブリッジローラー/サブソイラー/スプレーヤー/コンバイン3台/その他

CASE5
環境に適応し、水稲から畑作物へ
佐々木三知夫氏(70)秋田県由利本荘市 農事組合法人新田水稲生産組合

☆高付加価値米で経営を維持
佐々木氏は9年前に秋田県庁職員を辞し、実家が運営していた新田水稲生産組合を受け継ぎ、コメを個人や病院、大学の寮などに直売している。またDAG米用の乾燥調製施設を運営、組合員のほか地域の生産者からも作業を請け負っている。DAG米とは、昔ながらのはさがけ乾燥に近づけたもの。常温の空気を送り込む乾燥補助機を使う。DAG米は高付加価値米として、地元には30kgで玄米8500円、精米9000円、県外へは400円/kgで販売。
「水稲は補助金があってもなくても、それをあてにしないでやっていかないと続けられないと思う」
☆環境に適応するのが経営者
ここ数年、組合会員も地域内の農家も、高齢で亡くなる人、農業をやめる人が増えている。佐々木氏は積極的に面積を増やすつもりはないが、耕作依頼があれば受けざるを得ず、今年も3ha増やすことになった。今後も依頼される面積は増えていくことが見込まれる。
自分が所有する水田面積を増やすより、収穫作業や、DAG米の乾燥調製を請け負う。そのほうが収益は上がるという。
また不足がちな大豆やジャンボニンニクを生産し、専門商社に販売している。これらは今後、生産量を増やしていく予定だ。
「コメが余っているなら大豆を作ればいい」
大豆は千葉県の知り合いの豆腐屋に直売。その豆腐屋から、大手企業の豆腐に負けないように国産大豆でつくりたいから生産してくれという依頼があったからだ。
「豆腐屋さんも環境に適応しようとしている。経営者は環境適応業だ」
このほか、現在ブームになっているキヌアも来年から生産するなど畑作物に力点を移している。

◆現在・将来の経営規模・作物
28年 11ha(水稲8ha、大豆2ha、ジャンボニンニク1ha)
30年 以降11ha(水稲5ha、大豆3ha、ジャンボニンニク2ha、キヌア0.6ha)

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