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アルパカファームの経営・労務事件簿

取引契約書を対等な関係で結ぶ

今回のキャスト
社長:藤田 匠
社労士:伝法院 千里
いよいよ動き始める出荷団体。藤田社長の意気も上がる。ゆくゆくは大手スーパーへの出荷ももくろんでいるようだが、その前にきちんと整えておきたいことがある、と伝法院先生。契約書の作成だ。
伝法院 藤田社長、こんにちは! ご連絡ありがとうございます。ついに、出荷団体が動き出すんですね。
藤田 先生、わざわざ来ていただいてありがとうございます。おかげさまで、いろいろとありましたが、生産者側も6軒集まり、動き始めます。取引先は、まずは3軒からで、地元のスーパー2軒と加工食品会社に出荷することがすでに決まっています。本当は、某大手スーパーのような大きなところと安定して取引したいんですけどね。そこまではなかなか。
伝法院 そうなんですか、いきなり3軒とは勢いを感じますね。地元の企業、いいじゃないですか。理想的だと思いますよ。
藤田 そうなんですか? 私としては、大きな企業と取引したほうが、生産者の加入も増えるし、いいのかなと思っていたんですが、どうなんでしょうか?
伝法院 そうですね、確かにおっしゃるとおり、大きな企業と取引したほうが、信用もありますし、売り上げも安定するので、生産者も集まるでしょう。
でも、膨張的に生産者が集まることが必ずしもいいことかというと、そうとは言い切れません。信頼関係ができ上がっていない状態でメンバーとして加わると、品質基準が合わず、出荷団体のブランドに傷がつくこともありますし、そのリスクに対して目が届かない状態になりかねません。
また、大きな企業との取引は、契約事項が細かいこともありますし、取引の販売価格の水準が低いことが多いと聞きますよ。なので、とくに、大きな企業と取引する際は、契約内容をよく確認するということと、逆に出荷団体側からも契約内容を提案できるくらいの気概を持つ必要があります。
藤田 確かに。大きな企業に食われてしまっては直接取引する意味がなくなります。

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