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【シリーズ水田農業イノベーション】
北海道の乾直人による収穫を控えた圃場ミーティング
- 編集部
- 第21回 2016年12月02日
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北海道では依然として、乾直人(水稲を乾田直播で栽培する人)が増殖している。去る9月1日、晴天。昼下がりに、北海道内で乾直を始めた初心者、腕に覚えのあるものなど24人の乾直人が岩見沢市に集結した。
「乾直人の圃場ミーティング」と銘打った研修会は、北海道土を考える会の中央・道央の両支部が開催した。会場を提供してくれたのは、自社で改造・製作した農機から最新のGPS機器までを巧みに操る西谷内智治氏と、6品目の水田輪作体系の始祖・新田愼太郎氏の二人だ。
西谷内製作所で
最初に訪ねたのは「西谷内製作所」だ。西谷内製作所とは、西谷内氏の愛称で、この人の農機に対するこだわりと工夫がとにかく凄いのでこう名付けさせてもらった。
写真2は自作の肥料散布機である。古い田植機を5万円で知人に譲ってもらい、肥料散布機を搭載したそうだ。散布幅は約15m。専用機にするほうが、きめ細かい操作ができ、高い散布精度を実現できるという。無論、乾田直播の分肥・追肥が主な使用目的だ。本人は「本当は新しいのが欲しいけどね」と苦笑いも浮かべていた。実際の農機製作を行なっている工場に隣接するいくつかの農舎に所狭しと並ぶのは、少し工夫を凝らした改造作業機やGPSガイダンス・自動操舵装置を装着したトラクターだ。参加者らが矢継ぎ早に投げかける質問に、西谷内氏は製作費用からノウハウまですべてを丁寧にさらけ出してくれた。
作業機ネタは尽きず、あっという間に時間が過ぎてしまう。「今日は乾直圃場ミーティングですから(笑)」という事務局の仕切りで、参加者一同は「そうだ、そうだ」と大笑い。本題の西谷内氏の圃場に急行した。
完璧な生育状況の
まず移動した先は大豆圃場(写真3)だ。西谷内氏の圃場では、3年前よりスガノ農機と共同で、水稲と小麦、大豆、コーティング野菜種子などに対応可能な真空播種機の性能試験を行なってきた。本年は大豆での検討だ。写真5は、2台の播種機で播いた大豆の着夾数の違いを比較したものである。左が慣行の播種機(目皿式の大豆播種機)で播いた大豆で、右が試験した真空播種機で播いたものだ。一株当たりの莢数は慣行機のほうが多いが、単位面積当たりの株数は畝間が狭い試験機のほうが約2倍となり、全体の莢数は上回る。試験機の導入で、収量増加に期待が持てそうだ。
西谷内製作所で
独自農機を堪能
最初に訪ねたのは「西谷内製作所」だ。西谷内製作所とは、西谷内氏の愛称で、この人の農機に対するこだわりと工夫がとにかく凄いのでこう名付けさせてもらった。
写真2は自作の肥料散布機である。古い田植機を5万円で知人に譲ってもらい、肥料散布機を搭載したそうだ。散布幅は約15m。専用機にするほうが、きめ細かい操作ができ、高い散布精度を実現できるという。無論、乾田直播の分肥・追肥が主な使用目的だ。本人は「本当は新しいのが欲しいけどね」と苦笑いも浮かべていた。実際の農機製作を行なっている工場に隣接するいくつかの農舎に所狭しと並ぶのは、少し工夫を凝らした改造作業機やGPSガイダンス・自動操舵装置を装着したトラクターだ。参加者らが矢継ぎ早に投げかける質問に、西谷内氏は製作費用からノウハウまですべてを丁寧にさらけ出してくれた。
作業機ネタは尽きず、あっという間に時間が過ぎてしまう。「今日は乾直圃場ミーティングですから(笑)」という事務局の仕切りで、参加者一同は「そうだ、そうだ」と大笑い。本題の西谷内氏の圃場に急行した。
完璧な生育状況の
乾直圃場を拝見
まず移動した先は大豆圃場(写真3)だ。西谷内氏の圃場では、3年前よりスガノ農機と共同で、水稲と小麦、大豆、コーティング野菜種子などに対応可能な真空播種機の性能試験を行なってきた。本年は大豆での検討だ。写真5は、2台の播種機で播いた大豆の着夾数の違いを比較したものである。左が慣行の播種機(目皿式の大豆播種機)で播いた大豆で、右が試験した真空播種機で播いたものだ。一株当たりの莢数は慣行機のほうが多いが、単位面積当たりの株数は畝間が狭い試験機のほうが約2倍となり、全体の莢数は上回る。試験機の導入で、収量増加に期待が持てそうだ。
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