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今年の市場相場を読む

果実的野菜類の動向やトレンドは? アンデスメロン/コダマスイカ/あまおう/とちおとめ

果実的野菜とは、果物として売られているが、植物学的には野菜類に分類されるものだ。メロンやスイカ、イチゴやバナナなどは“野菜”であり、野菜、果実の摂取拡大運動の目安、野菜1日350g・果物200gの数字には、これら果実的野菜は野菜としてカウントされる。例外的にスダチやカボス、ゆずなど妻類として野菜に入る。だが、イモ類も野菜にカウントされないし、ナッツ類は果物である。そんな位置づけが曖昧な果実的野菜だが、その動向やトレンドはどうなっているのか。生産者としても、果物として流通しながらも、この分野は農作業的には確かに野菜である。10年の動きを見てみよう。

アンデスメロン
周年化し大衆メロンとして生き残る。多品種化へ転換

【概況】
東京市場に入荷するアンデスメロンは、この10年で28%も減り、単価は14%高くなっただけだ。もっとも、メロン類全体でみると、最も入荷の多かったバブル期の最後には6万tを超えていたが、約30年後の現在では1/3の量にまで激減している。バブル崩壊以降減ってきた。中でも大きく影響を受けたのが高級なアールスメロンであり、過去10年間で4割以上減ったものの、大衆的なアンデスは28%減にとどまっている。
【背景】
メロン類で特徴的なことは、アールスとアンデスだけが、周年出荷されていることだ。アールスは4割以上を占める重装備施設の静岡産を先頭に多くの産地が周年栽培体制だ。一方アンデスは、冬から始まる熊本産が4~5月にピークを作るが、春から始まる主産地の茨城は5~6月にピーク、その後を引き受けるのが、6月から始まり7~8月にピークとなる山形産は秋まで出て、熊本の早出しにつなげる。ほぼこの3産地で周年リレーをしている。
【今後の対応】
メロンは市場流通としてはアールスとアンデス、そして最近では貴味が季節の全国共通品種である。しかし入荷統計上では「その他のメロン」が、06年では32%、16年でも28%のシェアを持つ。ここに分類されるのは、様々な新品種や各地方地方の“ご当地メロン”的な数多くのメロンだ。アンデスはどこにでもある標準的なメロンであり、最近ではそれに加えて、夕張メロンが代表するような、地域内流通を重視した個性派メロンが消費者を魅了する。

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