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特集

乗ってする管理作業
常用管理機・ツールキャリアー

畑作物や野菜作に限らず、水稲作や果樹などにおいても、「管理作業の乗用化」への要求が強いと思われる。とくに人手不足や規模の拡大などへの対応を考えると、管理作業を乗用化することが当然求められてくる。また、管理作業をトラクターで行えば、作物を傷つけたり、圃場の踏圧を高めたりする。栽培面からも障害の少ない専用トラクター、あるいは乗用管理機が求められてくるのではないか。ヨーロッパなどでは以前から、いわゆる「ツールキャリアー」という形での乗用管理機があったが、それらのタイプは、当初の小馬力のものから次第に大きな馬力を有するものに変わってきている。
要望が高まる管理作業の乗用化


 畑作物や野菜作に限らず、水稲作や果樹などにおいても、「管理作業の乗用化」への要求が強いと思われる。とくに人手不足や規模の拡大などへの対応を考えると、管理作業を乗用化することが当然求められてくる。

 また、管理作業をトラクターで行えば、作物を傷つけたり、圃場の踏圧を高めたりする。栽培面からも障害の少ない専用トラクター、あるいは乗用管理機が求められてくるのではないか。

 ヨーロッパなどでは以前から、いわゆる「ツールキャリアー」という形での乗用管理機があったが、それらのタイプは、当初の小馬力のものから次第に大きな馬力を有するものに変わってきている。

 わが国では、そうした汎用性をもったツールキャリアーとしての乗用管理機の普及は少なく、むしろ専用機として、乗用の防除機などが畑作地帯を中心に普及してきている。今後、防除機に限らず、中耕除草その他の管理作業に、汎用性の高い管理用トラクターが要望されてくると思われる。また、トラクターメーカー各社もそうした対応を進めている。

 このほか、乗用田植機の汎用利用やその高度化も含めた実用性の高い乗用管理機が出始めてきている。

 メーカーによるこうした製品開発の取り組みは、かなり以前からあった。現在、ユーザーの動向を見ながら、そうした動きが本格化しているようにも思える。

 収穫・運搬車を使うこともン収穫作業の改善を図る手段として有効である。とくに野菜作においては、多くの労力を要する収穫・運搬作業を改善するための方法が考えられてきた。いわゆる圃場内運搬車、あるいはうねをまたぐかたちで利用される高架型運搬車などが、その例であるが、その紹介は別の機会に譲ろう。

 これまで、こうした管理用トラクターが製品化しにくかった背景には、乗用管理機や管理用トラクターに装着すべき作業機側の対応が不十分であったり、そのマッチングに困難があったことがあげられる。そのため、機械が割高になるなどのことから、その普及が阻まれてきた。しかし、作業機側の進化とともにトラクターとのマッチングの改善が図られてきたことが、乗用管理機の開発・登場を促してきたといえるだろう。

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