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【バルカン農業だより】
イチゴのショートケーキは日本食?
- 中川原俊輔
- 第2回 2009年09月01日
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読者の皆さん、マケドニアという国を聞いたことがありますか?
そうです、世界史で習うあのアレクサンダー大王のマケドニアです。旧ユーゴスラビアの一番南に位置する国で、1991年に独立したばかりの若い国です。マケドニアは人口200万人、国土は日本の九州の3分の2ほどしかありませんが、ここで取れる野菜や果物は旧ユーゴスラビアの2000万人を食べさせていたといいます。
首都スコピエで、農業省の次官からいろいろと農業事情を聞くことができました。彼の計らいで郊外の農園を視察しましたが、地平線まで広がるようなビニールハウスは圧巻でした。ここではキュウリ、トマト、ペッパーなどを栽培していました。大ぶりのトマトはなんとも甘みがあっておいしく、果物の代わりにもなるような感じです。
視察中、「デジタイズド・プロダクツ」(デジタル作物)という説明をするので、私は高度な遺伝子操作を意味するのかと思っていましたら、全く違い、ビニールハウス内の温度管理から肥料管理、水分管理まで全てコンピューターで制御をしているという意味でした。
この次官殿いわく、「日本からは膨大な金額の種子が輸出されているというのに、マケドニアには一粒も入ってきていない。何とかならないものか」とのこと。すでに十分おいしい作物ができるのに、それでもまだ研究を重ねたいということなのでしょうか。
そうです、世界史で習うあのアレクサンダー大王のマケドニアです。旧ユーゴスラビアの一番南に位置する国で、1991年に独立したばかりの若い国です。マケドニアは人口200万人、国土は日本の九州の3分の2ほどしかありませんが、ここで取れる野菜や果物は旧ユーゴスラビアの2000万人を食べさせていたといいます。
首都スコピエで、農業省の次官からいろいろと農業事情を聞くことができました。彼の計らいで郊外の農園を視察しましたが、地平線まで広がるようなビニールハウスは圧巻でした。ここではキュウリ、トマト、ペッパーなどを栽培していました。大ぶりのトマトはなんとも甘みがあっておいしく、果物の代わりにもなるような感じです。
視察中、「デジタイズド・プロダクツ」(デジタル作物)という説明をするので、私は高度な遺伝子操作を意味するのかと思っていましたら、全く違い、ビニールハウス内の温度管理から肥料管理、水分管理まで全てコンピューターで制御をしているという意味でした。
この次官殿いわく、「日本からは膨大な金額の種子が輸出されているというのに、マケドニアには一粒も入ってきていない。何とかならないものか」とのこと。すでに十分おいしい作物ができるのに、それでもまだ研究を重ねたいということなのでしょうか。
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中川原俊輔 ナカガワラシュンスケ
1979年三井物産(株)入社。1991〜1997年に同社モスクワ事務所に駐在し、帰任後は同社経営企画部で一貫してロシア・CISの地域戦略に携わる。2003年、同社シンクタンクである三井物産戦略研究所ロシア・CISビジネス推進センターを主宰。2008年より同センターに東欧を加え、さらに活動領域を広げている。 ※本連載は、東欧諸国に造詣の深い複数の筆者により、リレー形式でお届けします。
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