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編集長インタビュー

食の商業家として目指すのは“名馬”の“名伯楽”

東京の西部・羽村市でスーパーマーケットチェーンを展開する(株)福島屋。20年前から東北・土を考える会のメンバーの農業経営者と契約し、自然農法のコメや野菜などを仕入れてきた。現在はともに商品開発を手がけるなど、大手の流通業者としては一線を画す取り組みを行なっている。「農業と小売業の距離をさらに縮めていき、おいしいものを売っていきたい」と語る福島徹社長に話を聞いた。


拡大路線から転向と東北の農業経営者との出会い

昆吉則(本誌編集長)このインタビューの前にお店を見学させていただきました。本誌読者、中でも東北・土を考える会のメンバーの名前が明示されているコメやオリジナル商品が陳列されているのを見まして、農業経営者たちといいお付き合いをなさっていることが伝わってきました。単なる取引先としてではなく、一緒に商品を開発し、顧客を共有なさっていると思います。

 まずは、社長がこの商売を始められたきっかけ、農業経営者と一緒に商売をなさるようになった経緯をお話しくださいますか。


福島徹((株)福島屋代表取締役社長) 家業がよろず屋で大学生の頃から手伝っていまして、卒業後に継ぐことになりました。酒屋そしてコンビニと業態をいろいろ変えたのですが、現在のスーパーマーケットに転換したのが、今から25年前です。
 商売を始めたのはそういうきっかけでしたから、大きな志があったわけでもなく、ただただ右肩上がりで成長を続ければいいんだと思っていた時期もありました。実際にこのエリアでの売り上げはトップでした。でも、それだけではうまくいかなくなってしまうんですね。また、事業規模を拡大することが目的になってしまうことへの疑問も感じていました。「では、わが社としては何を追い求めるべきなのだろうか」という思いに至り、地域密着型で健康や安全が大前提になった品揃えを心がける店づくりをしてきました。そして青森の福士英雄さん、岩手の盛川周祐さん、宮城の永浦清幸さんたちと、お付き合いを始めることになったんです。


昆 食管法がまだあった頃、コメを直接仕入れるのが目的だったそうですね。

福島 そうです。こちらも安く仕入れて販売したいものですから、なかなかいい具合には話が進みませんでしたね。でも、何年も農家行脚を続けていくうちに、自然農法で育てたコメはある程度高く買い取る、不足分は補償するといったように、こちらの方針も定まっていきました。ただ、買い取り価格が高い当社に出荷しないということもあって、一体どうしたものかと思ったこともしばしばあります。そんな中でも、時間を経るにつれ、私自身が農家の気持ちを理解し、取引していただく農家の方にも私たちのことを理解してもらって互いに信頼を重ねていった、その結果として今のような関係を築いています。

昆 いろいろな農家の方との出会いがあったと思いますが、先ほど名前を挙げていただいた本誌読者の方と一般的な農家とは、受ける印象がだいぶ違っていたのではないですか?

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