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特集

出会いこそ人生の宝 第3回全国大会参加者による経営者対談レポート

2月10・11日、第3回農業経営者読者の会全国大会を開催した。「未来のための原点回帰」をテーマとした今大会は、例年以上の参加者を迎え大いに盛り上がった。志を同じくする経営者や農業周辺業界人にとっては、まさに貴重な出会いの場となったはずである。今月号の特集では、その様子をダイジェストで振り返るとともに、パネラーを務めた農業経営者と大会参加読者による“本音対談”をレポートする。



1日目 成功者の条件を語った黒木氏、勝部・平野両氏は増収の理由を披瀝

 小雨が降りしきる東京・晴海。会場となった晴海グランドホテルには、朝一番の飛行機や新幹線で着いたばかりという読者が大勢訪れた。

 初日の基調講演を務めたのは、本誌連載陣である作家・黒木安馬氏。自身の経験および幅広い経営者との交友から学んだ成功者の哲学を、読者に伝えた。「黒木氏の人を励ます素晴らしさに感激を覚えた」とある読者は述べた。

 午後からは増収をテーマに、3名の講師による講演を行なった。村井信仁氏(北海道江別市)が俯瞰的な観点から増収と省力化の必要性を語った。その後、勝部征矢氏(北海道栗山町)は小麦、平野廣明氏(新潟県新潟市)はコメ(コシヒカリ)の増収に成功した立場で経営内容や導入している技術について話した。平野氏の講演について、ある稲作経営者は「詳細なデータを用いていくことに意義を感じることができた」と感想を言った。

 さらに、村井氏、勝部氏、平野氏に加え、荻原昌真氏(長野県東御市)を交えてパネルディスカッションを行なった。参加者からは様々な質疑も飛び交った。

 その後開かれた懇親会では講演者も全員参加。グラスを傾けながらの情報交換や議論に花が咲いた。


2日目 開拓者精神と適地適作、それぞれの立場から次代の農業の可能性を議論

 昨晩、銀座や新橋でさらなるコミュニケーションを深めたか、まぶたをこすりながらやってきた読者もいた翌日。だが、(農)和郷園代表理事・木内博一氏(千葉県香取市)による「適地適作」「開拓者精神」がテーマの講演内容に眠気も吹き飛んだようだった。これまでの成長の経緯のほか、将来における具体的な展望を示し、農業経営の可能性に無限の広がりがあることを感じさせた。

 次いで、岩瀬弥隆氏(茨城県古河市)がブログなどを活用し情報を不特定多数の人に発信する意義を語った。丸田洋氏(新潟県上越市)はコメでJGAP認証を取得した理由とそれによって得られた販路の拡大について、さらに大塚智子氏(秋田県北秋田市)は行政に経営が振り回される中、美味しさを求める顧客を開拓している現状を、それぞれ話した。次代を担う農業経営者だけに、会場に足を運んだベテラン農業経営者たちもエールを送った。

 大会終了後「いろんな方との出会いに刺激を受けました」と参加者からメールをいただいた。実りあるものであれば、うれしい限り。

 次頁からは、懇親会の場で開かれた対談を採録した。全国大会のような場で経営者たちが出会うことの意味が少しでも伝われば幸いである。

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