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【今年の市場相場を読む】
猛暑の夏のスタミナ野菜類 ニンニク、オクラ、ニガウリ、ニラ
- 第171回 2010年08月31日
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ニンニク 今夏は国産の不作で高騰。輸入品を敬遠する需要に安定供給を
【概況】
東京市場のニンニクは、かつて年間入荷量が7000t程度あったが、中国産の激減によって08年には5000tを割り込んだ。平均単価が430円から08年に700円以上に高騰したことから国産が増産し、09年には5%ほど入荷が増えて価格高騰は沈静化した。春から出回りが増えてくるが、夏に極端なピークを形成しているわけではない。中国産は一時減ったが、07年以降の入荷量はほぼ一定で、シェアは53%ある。
【背景】
ニンニクといえばスタミナ野菜の代表格だが、その消費形態から見ると、冬場にも需要は多く、とりわけ夏バテ対策の野菜というわけではない。しかし今年の場合は、本来増えるべき春に入荷が少なく、需要期である7月に至っては前年同月より15%も減少し、キロ単価は43%も高くなった。この強い引きは業務用需要が先導しているものだが、この需要に対して中国産で対応できる部分は限られており、国産の出荷減が大きく響いた。
【今後の対応】
国産の不作は春先からの天候不順によるものだが、ここ2~3年、全国各地で新規の産地を含めてニンニクの増産意欲は強い。中国産の需要は、加工仕向けと一部の業務用に限定されつつあり、今年の夏のように国産の入荷が減ると、途端に高騰する構造になっている。中国産の需要をどう代替していくかが、国産ニンニクの課題だ。キロ単価が200円でも採算の合う栽培法や商品開発が待たれる。
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