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高橋がなりのアグリの猫

「Do See Plan」で得たもの・失ったもの

国立ファームのモットーは「ドゥ・シィー・プラン」です。一般的によく言われている「プラン・ドゥ・シィー」をひねった造語です。精細に計画を立てて実行してキチッと検証することがビジネスの基本であるというのであれば、誰もが成し遂げていない農業改革を謳う国立ファームはまず動いちゃおう! そして失敗して反省しながら、チャレンジし続けようという意味です。
 無謀な行為です、しかし無謀だから可能性があるんです。だから授業料を用意しました。お金を払うから勉強をさせてという気持ちです。しっかりと勉強して社会に役立つ会社になればお金は利子が付いて返還してもらえる特典付きの授業料です。国立ファーム設立準備室を1人で立ち上げてから26カ月が経ちました。その間に5億円は授業料として綺麗サッパリに消えました。3・5億円は農地や店舗敷金・造作として形を変えてしまいました。

 無謀な挑戦でお金以上に貴重な時間を失いましたが、これは元を取っています。面白い人生を過ごさせていただいています。悔しい・申し訳ない・楽しい・腹立だしいという思いを、この歳で毎日していますから。

 結局、失ったものは5億円だけです。では得たものを捜してみます。

 まずは、農業生産法人の資格です。非農民である僕が、間接的ですが農地を取得できるようになったことには大きな意味があります。努力と時間をかけて得たものには喜びがあります。1年前に4人の農業研修生を雇い、有能な生産者さんに預けました。2人が去り2人が残って千葉の自社農場に移住しました。この研修生の存在と農産物の自社流通が認められて資格を取得できたからです。

 何よりも大きな収穫は特別栽培品を少量ずつなのに直送してくださる有能な生産者さんたちと信頼関係を結びつつあることです。まだまだこちら側の不手際でご迷惑をおかけしているにもかかわらず、勝手な注文に応えてくださる生産者さんが100軒を超えました。人間関係は濃さも重要ですが、年月を重ねることが信用に繋がると思っています。

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