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ライバルに 打ち勝つプレゼンノウハウ

“直感させる”伝え方

聞き手の心をつかむには工夫が必要……と思っていても、どうすればいいか分からない読者もおいでだろう。先月から短期集中連載を始めたこのコーナーでは、プレゼン・コンシェルジュとして活躍する天野暢子氏にプレゼンのコツを教えていただく。A-1グランプリ出場者はもちろん、新規顧客への営業を検討していたり、各種勉強会での講師をお願いされたり、異業種との連携などを視野に入れている読者は読んでおいて損はない!

 

「説明する」のではなく「直感させる」

 プレゼンテーションは相手を行動させるために行なうものです。長々と10分も説明を聞かされてやっと要旨が分かるようでは相手の気持ちは変化しません。プレゼンの冒頭からポイントは何か、シンプルに伝える必要があります。瞬時で、少なくとも楽しいことは楽しさが、怖い話は恐ろしさが伝わらなければなりません。情報を説明するのではなく、相手に「役に立ちそう」「一大事だ」などと直感させるのです。今月は“直感させる”ためのポイントをご紹介します。

  

3点で伝えるのがベスト

 皆さんがプレゼンで伝えたいことは山ほどあるかもしれません。しかし、それをすべて盛り込んでしまっては逆に何一つ理解・記憶されない可能性があります。人間の記憶力はそんなに高くありません。ではいくつなら記憶できるかというと3点です。カメラの三脚を思い出してください。3点が地面に接していれば安定します。「3」は安定する最小の数字なのです。4つ目からは一気に「たくさん」とか「その他」扱いになってしまうのです。

 では情報が10ある場合はどうするか。残り7つをバッサリ切り捨てればスッキリするのでしょうか。そういう場合はまず性質の似た情報を3つのグループに分けます。地元の特産品がシイタケ、ミカン、ポンカン、シメジ、アユ、夏ミカン、ヤマメ、エノキ茸、レモン、伊予柑だとすれば(図1)、[シイタケ、シメジ、エノキ茸]、[ミカン、ポンカン、夏ミカン、レモン、伊予柑]、[アユ、ヤマメ]のグループに分けることができ(図2)、それぞれ「キノコ」、「柑橘類」、「川魚」というラベル(グループ名)をつけることができます(図3)。「我が町の特産品はキノコ、柑橘類、川魚の3つです」と言えばスッキリと確実に伝わります。その後で余裕があればそれぞれの内訳を説明すればいいでしょう。情報が20あっても、100あってもこの手法でまとめていくことができます。

 皆さんが作ったスライドや資料を今一度チェックしてみましょう。(5)や(8)などの記号が登場しませんか。そういう数が並んでいる時点で4点以上ということですから、情報過多を意味しますので、勇気をもって情報を取捨選択してください。

 

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