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北海道の農業機械で経営効率を高める

ノブタ農機(株)の農産物選別ライン

ジャガイモの個選にかかわる機械はいろいろあるが、一連のラインに必要なものをすべて手がけるメーカーは存在しないといっても過言ではないだろうか。あったとしても一体型での提供であれば導入後に手を加えなければならない。そこで今回、紹介するノブタ農機(株)は、一台一機能の製品が目的に沿って選べ、ラインとして自由に組み合わせられるという特長を持つ。つまり、必要なものを用意するだけでジャガイモが選別でき、コスト的にも作業的にも無駄がないというわけである。取材・文/永井佳史

 都府県でもジャガイモの個選にかかわる製品を手がけるメーカーは存在する。種類とすれば磨き機や洗浄機、重量・形状選別機といったところである。現場では集出荷先の求めや販売方法に応じてこうした機械を用意しているだろうが、いずれもディガーレベル以下で掘り取ってミニコンテナへ収めたものが前提になっていると思われる。ていねいな作業は可能としても、フレコンパックや大型コンテナに対応できないとなると、大規模経営にはとうてい向かない。

 メークインの産地として知られる北海道帯広市。ここに農産物の選別ラインが主力のノブタ農機(株)という会社がある。その特長は、異なる機能を一体型で提供せず、一台一機能の製品を目的に沿って選べ、ラインとして自由に組み合わせられるところにある。重量選別機が必要であれば他社製を組み込むことになるが、自社製の機体の幅は規格化され、高さも調整できるため、後から個別に導入することを含めて連結では困らない。もちろん、ラインにせず、単独で機械を動かすことも可能である。

 大型コンテナの使用をベースにした選別ラインの一例を挙げれば、定量供給の「チッパー用コントロールフィーダー」へ塊茎を排出する「コンテナチッパー」を皮切りに、排塵の「ダスター」、磨きの「インライン磨き機」、小玉を取り除く「サイズローラー」、「くずイモエレベーター」、人手で選別を行なうための「ローラーテーブル」、そして打撲防止でコンベアーの先端が可動の「センサーコントロールエレベーター」で再度、大型コンテナに塊茎を受けるといったものがある(写真)。各工程の機械は一型式ではなく、ローラーテーブルだけでも三型式をそろえる。不要とあれば導入しなくてもかまわない。こういった製品の数々がJAの生食用ジャガイモ販売における個選共販スタイルにマッチし、地元から全道へ普及するに至った。

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