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【同伴者たち】
「お客さんが求めているものを考えることから進めましょう」(株)アレフ 庄司昭夫
- 編集部
- 第2回 1995年06月01日
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“自分が食うため”の商売では誰も支持しない
自分がやっていることが“労働”なのか“経営”なのか考えてみてほしい、そんな話をよく社員にするんです。その人が企業や社会の中でどんな立場にあろうと、「他人から与えられた仕事が労働」で「自ら創り出したけ事が経営」なのだと思います。“経営者”である限りは、自分で仕事を創っていかなくてはだめです。それが“創業”という言葉の意味でしょう。“老舗”という言葉もありますが、これは古いから老舗というのではなくて、常に創業し続けている、新しいことをやり続けているから老舗になり得ているのです。変化し続けている、チャレンジし続けているところにしか、成功ってないのではないでしょうか。
そして、その意味の“創業者”なら、自分のテリトリーをつくらないとだめです。自分が熟知しているものを自分で見つけ出して、また創り出していかなければいけない。組織も他人からもらったって生かせない。自分で組織がつくれなければ。そういったことを考えて、われわれ、常に自分が経営者たり得ているかどうか自問しているべきでしょう。肩書きは“経営者”でも、もしかすると“労働者”になっているかもしれない。
私か食堂業を始めたとき、「商業界」のセミナーに通っていろいろなことを教わったのですが、問屋との付き合いについて、こんなことを教えられました。いわく「問屋に見栄をはるな。問屋におんぶするな。問屋に迷惑をかけるな。問屋にほめられようとするな。問屋に甘えるな。これが“問屋操縦法”の最大のコツである」というのです。これが実践できれば、問屋だけを太らせることはないのです。問屋は大事な存在ですが、だからと言って彼らの言いなりになっては、自立した経営者たり得ない。農業でも、この”問屋”を、たとえば“農協”に置き換えて考えてみてはどうでしょうか。
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