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【土壌別経営診断うちの土ではどう作る?】
砂地でジャガイモ・キャベツを作る/池田吉宏さん(茨城・鹿島)の場合
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第1回 1995年08月01日
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池田 私も穫れるようになったんですよ。いや、穫れなければ、やっぱり儲からないですもんね。
関 そうですよ。収量が少ないということは、収穫物の大きさも形もそろっていないということだから、単に得るものが少ないというだけじゃなくて、選別や洗浄と手問も余計にかかる。穫れなければ儲からないよ。私か初めて池田さんのところに来だのは確か平成5年の8月頃だったけれど、その時は種イモを植えて80日~100日の収量が、常識よりも相当に低かった。
池田 当時は種イモを反当たり150~160にkg入れまして、収量は1~1・2t、120ケースがせいぜいでした。それで関さんのアドバイスを受けた後、翌年150ケース穫れておやと思って、今年はついに3・3~3・5t、350ケース、2・1ha作って7000ケースになった。1株にL14個、M2個、合計16個。Lだけで230ケースはできたんですが、誰も信じてくれないんですよ。
関 それはかなりいいね。でもうちの辺り、静岡の砂地なら、90~100日のメークインで4~5tは穫れる。池田さんのところもまだまだいけますよ。反当たりあと700kgはかたい。静岡の砂は農業的に言えば、この辺のものよりもずっと悪い。平成5年に来たときには、池田さんの一番悪い畑に行って穴を掘ってみて土壌診断をしたけれども、鹿島の砂はいろいろな色の混じった砂で、まだ作りやすい方の砂ですよ。
池田 あの時は冷夏で、雨降りの中、土を掘って、あれから3日くらい寝込みました。正直言って、砂地でジャガイモ栽培はやめようかと思っていたんです。パートの人から、かわいそうでパート代取れないって言われるほどの状態だった。
関 そう、雨の中調査を強行したんですよね。だいたいの人は、砂地は穫れないのが当たり前だと思っている。「砂は土じゃないんですよ」と平気で言う人までいる。しかし、砂地は優れた野菜の産地でもあるんです。今、実際に日本の耕地のうち40万haが砂丘地なんです。高値のつく品質のいいものは、こういうところで穫れるものが多い。
池田 砂地のジャガイモというのは、肌がよくて価値がでるんですよね。
関 ただ、ちゃんとした管理でやっている人のところというのは、そのうちの5%程度でしょう。砂地と普通の土の畑の両方持っているという人は、どちらも同じようにやってしまっているものです。本当は、砂地は作り方としてかなりクセが強い。そのクセを理解していないと、続けられないはずです。今砂地でやっている人も、これからかなり放棄していくでしょうね。しかし逆に、そのクセを理解して、うまく改良すれば、黒ボクなどの他の土壌以上に、飛躍的に大きな反応が出るものなんです。
池田 まったくです。
関 それで、まず、砂地でやっている人は、砂とはなんなのかということを理解しておくべきです。砂は山の岩が砕けて流れてきたものだから、そのもととなった母岩というものがある。今、日本にはそのほ母岩によって、だいたい3パターンくらいの砂があるんですが、まず、自分のところの砂が、それのどれなのか把握するべきです。それから、ジャガイモを作るなら、これはカリ肥料を絶え間なく必要とするものだから、それをうまく与え続ける方法も考えないといけない。カルシウムも不足しがちになるから、そのことも考える。
池田 それで肥料屋に聞いたら、サンゴがいいよって言うんです。サンゴがカルシウムだから同じだよと。それで高いのを買いました。それから、ゼオライトも入れた。
関 そうですよ。収量が少ないということは、収穫物の大きさも形もそろっていないということだから、単に得るものが少ないというだけじゃなくて、選別や洗浄と手問も余計にかかる。穫れなければ儲からないよ。私か初めて池田さんのところに来だのは確か平成5年の8月頃だったけれど、その時は種イモを植えて80日~100日の収量が、常識よりも相当に低かった。
池田 当時は種イモを反当たり150~160にkg入れまして、収量は1~1・2t、120ケースがせいぜいでした。それで関さんのアドバイスを受けた後、翌年150ケース穫れておやと思って、今年はついに3・3~3・5t、350ケース、2・1ha作って7000ケースになった。1株にL14個、M2個、合計16個。Lだけで230ケースはできたんですが、誰も信じてくれないんですよ。
関 それはかなりいいね。でもうちの辺り、静岡の砂地なら、90~100日のメークインで4~5tは穫れる。池田さんのところもまだまだいけますよ。反当たりあと700kgはかたい。静岡の砂は農業的に言えば、この辺のものよりもずっと悪い。平成5年に来たときには、池田さんの一番悪い畑に行って穴を掘ってみて土壌診断をしたけれども、鹿島の砂はいろいろな色の混じった砂で、まだ作りやすい方の砂ですよ。
池田 あの時は冷夏で、雨降りの中、土を掘って、あれから3日くらい寝込みました。正直言って、砂地でジャガイモ栽培はやめようかと思っていたんです。パートの人から、かわいそうでパート代取れないって言われるほどの状態だった。
関 そう、雨の中調査を強行したんですよね。だいたいの人は、砂地は穫れないのが当たり前だと思っている。「砂は土じゃないんですよ」と平気で言う人までいる。しかし、砂地は優れた野菜の産地でもあるんです。今、実際に日本の耕地のうち40万haが砂丘地なんです。高値のつく品質のいいものは、こういうところで穫れるものが多い。
池田 砂地のジャガイモというのは、肌がよくて価値がでるんですよね。
関 ただ、ちゃんとした管理でやっている人のところというのは、そのうちの5%程度でしょう。砂地と普通の土の畑の両方持っているという人は、どちらも同じようにやってしまっているものです。本当は、砂地は作り方としてかなりクセが強い。そのクセを理解していないと、続けられないはずです。今砂地でやっている人も、これからかなり放棄していくでしょうね。しかし逆に、そのクセを理解して、うまく改良すれば、黒ボクなどの他の土壌以上に、飛躍的に大きな反応が出るものなんです。
池田 まったくです。
関 それで、まず、砂地でやっている人は、砂とはなんなのかということを理解しておくべきです。砂は山の岩が砕けて流れてきたものだから、そのもととなった母岩というものがある。今、日本にはそのほ母岩によって、だいたい3パターンくらいの砂があるんですが、まず、自分のところの砂が、それのどれなのか把握するべきです。それから、ジャガイモを作るなら、これはカリ肥料を絶え間なく必要とするものだから、それをうまく与え続ける方法も考えないといけない。カルシウムも不足しがちになるから、そのことも考える。
池田 それで肥料屋に聞いたら、サンゴがいいよって言うんです。サンゴがカルシウムだから同じだよと。それで高いのを買いました。それから、ゼオライトも入れた。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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