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【今年の市場相場を読む】
輸入が減った野菜と国産の対応 ブロッコリー、サヤエンドウ、ニンニク、生シイタケ
- 第189回 2012年04月24日
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ブロッコリー 輸入量は10年で半減も勢いは持続。著しい北海道産の台頭で夏場を補完
【概況】
東京市場のブロッコリーの年間入荷量は近年、2万5000t程度で推移している。昨年、一昨年はやや減少したものの、異常気象の影響を受けただけで、量が減って値段が高くなることをみると勢いは良い。輸入品は米国産で3500t前後、シェアは15%前後である。全輸入量は昨年で3万7000t程度のため、東京市場には1割弱が入荷している勘定だ。同国産は最も多かったときで6200tに達していた。
【背景】
ブロッコリーの輸入は国産の生産が落ち込んだ1996年ごろから増え始め、01年がピークで8万4000t。この年、国産の出荷数量は7万t台だったため、輸入品が半数以上を占めていたことになる。しかし、それ以降の10年間で輸入は半分以下に急落。東京市場の平均単価は輸入のピーク時のキロ250円前後が今や300円を超えた。一方で、年間入荷量は10年前から5000t程度も増えたことから、国産が輸入品を凌駕したことになる。
【今後の対応】
輸入が減った分、飛躍的に増えたのが北海道産である。10年前には500t前後の入荷しかなかったものが、昨年は3400t。主に輸入品が担っていた夏場の主産地に躍り出た。北海道にはドールの最大の直営農場があり、自ら輸入品から国産化に転換したことが大きいものの、供給の薄い夏場の需要を目指してJAや大型農家が作付面積の拡大を図ってきた。また、生産が難しかった秋出しや春出しの技術向上も国産増に貢献している。
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